2023.11.21 Tue
ONLINETOPICS

「これからの多様性の在り方」テーマにイベント
国際コミュニケーション学部宮本研究室主催 映画上映会×監督対談

20231111映画上映会_修正版01▲多様性の在り方について映画上映と監督の対談が行われた
セクシャリティ、身体、生活や文化といった「これからの多様性の在り方」をテーマにした国際コミュニケーション学部異文化コミュニケーション学科宮本文研究室主催のイベントが11月11日、神田キャンパスで開かれた。近年公開された2本の映画上映と監督との対談を通して、多様性や異文化コミュニケーションについて考えた。

企画した宮本教授はアメリカ文学が専門で、授業で異文化や多様性について考える機会も多い。「LGBTQなどの性的マイノリティーの人のことは、性教育をはじめ教育現場一般でも存在が前提とされてこなかった。今回紹介する二つの作品には、大学生が自分の性的アイデンティティの在り方に悩み、苦しむ姿が描かれている。セクシャリティ、言語マイノリティといった複眼的視点から、多様性を言葉だけでなく実感する機会にしてほしい」と話す。

上映された『ボクらのホームパーティー』(川野邉修一監督)は、自分のセクシャリティに悩む男子大学生がゲイ・コミュニティである新宿二丁目に辿り着き、そこで出会ったゲイの友人たちのホームパーティーに招かれ、そこで生きづらさを互いに激しくぶつけ合う場面を引き起こすコメディー。『ジンジャーミルク』(今井ミカ監督)は、ろう者と聴者の大学生たちが、それぞれのセクシャリティの中での切ない恋に悩む物語。コロナ禍で生活の変化も強いられる中、心を通わすことの難しさが、手話を中心にしたやり取りを通じて浮かび上がって来る。

上映会後の対談・質疑応答は手話通訳付きで行われた。今井監督は「ろう者として生まれ、第一言語は日本手話。日本語とは言語が違うので、コミュニケーションにズレが生じるなど、文化が違うことを伝えたかった」と制作意図を語った。川野邉監督は「ゲイと一括りにされることが多いが、決してそうではない。一人一人キャラクターも生活も異なっている」と多様性について言及した。
20231111映画上映会_修正版02▲対談する川野邉監督(左)と今井監督(右)
20231111映画上映会_03▲左から川野邉監督、今井監督、
映画に出演した3人の俳優と宮本教授
20231111映画上映会_04▲イベントには多くの方が来場した