2023.11.10 Fri
ONLINETOPICS

文・小山内ゼミ
創作ミュージカルで観客魅了 作曲にも初挑戦

20231110小山内ゼミミュージカル_01▲小山内ゼミの創作ミュージカル『地震賛歌』の一場面
文学部日本文学文化学科の小山内伸ゼミが11月1日、生田キャンパスのラーニングシアター201で創作ミュージカル『地震賛歌』を披露した。現在演劇界で活躍する矢内有紗さん(令3文)がゼミ生時代に書いた未発表作を、現ゼミ生が上演。多くの演劇好きの学生や教職員が会場に足を運び、学生たちの伸びやかな演技を楽しんだ。

舞台は架空の大震災から6年後の東京近郊。主人公・マキと、彼女の部屋を訪れた保険会社の営業マン、近所に住む友人、特ダネを探す新聞記者らの会話を中心に物語は展開していく。やがて来るかもしれない次なる大地震に対して、それぞれが抱える思いとは――。
「キャスト一人一人を掘り下げて、災害や心の揺れについて考えさせる作品」と話すのは、演出を手がけた中田紗也花さん(3年次)。「場面転換の少ない会話劇なので、単調にならないように、笑いの要素を取り入れるなど起伏をつけることを心がけた」と演出の狙いを明かす。

演劇の分析手法や劇評の書き方などを学ぶ小山内ゼミでは、その一環としてゼミ生たちが、作、演出、出演、スタッフを担うオリジナル作品を、2018年から毎年上演している。

今回の公演では初めて作曲にも挑戦し、昨年冬に小山内教授の指導を受けた吉田智美さん(3年次)らが劇中歌を書き上げた。作曲未経験だった吉田さんは、「コードやテンポを教わるところからスタートした。先生からダメ出しをされることもあったが、何とか仕上げることができた。公演では歌唱も担当し、自作曲を自ら歌うことができ、とても楽しかった」と振り返る。

主演を務め、練習時からキャスト陣を引っ張った南藤星香さん(3年次)は、「ゼミの時間外にも集まって稽古に励んだことが思い出。本番ではちょっとしたハプニングなどもあったが、柔軟に対応し、無事カーテンコールを迎えることができた」と、晴れやかな表情を見せた。

小山内教授は、「後輩たちの指導にも積極的に取り組むなど、3年次生の成長を頼もしく感じた。難しい戯曲だが、観て楽しい作品に仕上がった。本番が一番の出来だった」と、今年度の公演を総括した。
公演の模様は12月1日まで小山内ゼミのホームページで公開している。
20231110小山内ゼミミュージカル_02▲「地震」をテーマにした会話劇。
キャスト陣は膨大な量のセリフをこなした
20231110小山内ゼミミュージカル_03▲歌で作品の世界観を表現した
20231110小山内ゼミミュージカル_04▲迫力の生演奏。ゼミ生が作曲にも初挑戦した
20231110小山内ゼミミュージカル_05▲カーテンコールでは観客から大きな拍手が送られた

関連情報