2023.07.25 Tue
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文・英語英米文学科 特別総合講義
戦後日本のロックの翻訳
文学部英語英米文学科ではオムニバス講義「特別総合講義2023文化と翻訳」を前期に開講した。7月13日は中野学而中央大学准教授(アメリカ文学)が、戦後日本におけるロックミュージックの翻訳について語った。
講義のタイトルは「ふるさとのない人達」。1970年結成の日本のロックバンド「サンハウス」の楽曲に由来する。中野准教授は「文化と翻訳というテーマでアメリカと日本の関係を考えるにあたり、日本のロックを作ってきた“Founding father(建国の父)”ともいえる『はっぴいえんど』『サンハウス』に着目した」と、1960年代末から現在に至る日本のロックミュージックの系譜をひもといた。「欧米文化をどう翻訳し、取り込んでいくかは、近代日本の宿命的な課題」とし、「ロックの翻訳は、まずはオリジナル曲のコピーから始まり、次第に思想やスタイルを自分たちのものにしていった」と述べた。さらに「翻訳では、都合のいいことだけが選択され、都合が悪いことは排除される」と語り、戦後の日本人論までテーマが広がった。
講義のタイトルは「ふるさとのない人達」。1970年結成の日本のロックバンド「サンハウス」の楽曲に由来する。中野准教授は「文化と翻訳というテーマでアメリカと日本の関係を考えるにあたり、日本のロックを作ってきた“Founding father(建国の父)”ともいえる『はっぴいえんど』『サンハウス』に着目した」と、1960年代末から現在に至る日本のロックミュージックの系譜をひもといた。「欧米文化をどう翻訳し、取り込んでいくかは、近代日本の宿命的な課題」とし、「ロックの翻訳は、まずはオリジナル曲のコピーから始まり、次第に思想やスタイルを自分たちのものにしていった」と述べた。さらに「翻訳では、都合のいいことだけが選択され、都合が悪いことは排除される」と語り、戦後の日本人論までテーマが広がった。

「特別総合講義2023文化と翻訳」は渡邉真理子教授が担当し、毎回、学内外から多彩な講師陣を迎えて実施。多彩な切り口から、異文化圏とのファースト・コンタクトとしての「翻訳」に光を当て、「日本における英語英米文化」を歴史的かつ文化的な角度から考察した。