2022.11.02 Wed
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寄付講座「特殊講義(SC特論)」が開講
実務家からショッピングセンターの運営学ぶ

20221101寄付講座_新たな来館者調査の手法を説明する藤本さん▲新たな来館者調査の手法を説明する藤本さん
日本におけるショッピングセンター(SC)の役割や課題、運営業務などを学ぶ「特殊講義(SC特論)」が神田キャンパスで開講されている。商学部の奥瀬喜之教授が担当するこの科目は、一般社団法人日本ショッピングセンター協会の寄付講座で、SCの実務に詳しい外部講師を招き、ケーススタディを中心に学修している。

10月21日は、東急モールズデベロップメント(東京都渋谷区)の藤本幸蔵さんと本学OBでもある大森雅人さん(平31商)が講師を務めた。同社は東急線沿線で商業施設を運営するデベロッパーで、川崎市中原区にある武蔵小杉東急スクエアを事例として取り上げ、「SCにおけるマーケティング」について講義した。

はじめに藤本さんが、授業などで習うマーケティング分析の手法がSC運営の現場で実際にどのように使われているかを解説した。顧客分析における来館者調査について、「従来はアンケートが主流だったが、現在はAIカメラソリューションや携帯電話基地局データを活用している」と紹介。調査で得た来館者の性別、年代、居住地、来館回数などのデータを分析し、告知媒体のエリア選定などに生かしていると説明した。

大森さんは、「顧客コミュニケーション」をテーマに、同社が行っているグループインタビューやSNSの活用といった施策を紹介した。コロナ禍で顧客ニーズが大きく変化しているとしたうえで、「さまざまなツールを用いて双方向コミュニケーションを図り、顧客満足度を高めている」と話した。
20221101寄付講座_SNSを活用した施策を紹介する大森さん▲SNSを活用した施策を紹介する大森さん
同社が運営するSCをよく利用するという3年次生は、「デベロッパー目線の具体的な話を聞くことができて参考になった。今後、他のSCを利用する際も、今日学んだことを意識して買い物をしようと思う」と話した。
別の3年次生は、「館内にイベントスペースがないという弱みを逆手にとって、地域と関わりながらさまざまな取り組みを行い、施設のブランディングにつなげているという話が印象的だった」と感想を述べた。

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