2021.03.30 Tue
歴史コラム専大を築いた人々

創立者・相馬永胤

相馬永胤(hp)創立者・相馬永胤
専修大学創立者の一人・相馬永胤は、彦根藩士・相馬右平次の長男として嘉永3(1850)年11月22日に生まれました。幼い頃より学問にも武術にも熱心に取り組み、戊辰戦争では彦根藩兵の一員として北関東での戦いに従事し、その活躍は褒賞を受けたほどです。
明治4年(1871)、相馬永胤は藩命を受けアメリカに留学します。地元の高校などを経て、明治8年にコロンビア大学に入学、卒業後はイェール大学法科大学院に進み、法律、経済を学びました。この留学中に知り合った仲間たちと、帰国後の明治13年に設立したのが専修学校です。相馬永胤は初代校長、初代学長を歴任したほか、教員として学生を指導するなど、専修大学のために尽力しました。
その一方で、相馬永胤は社会的にも素晴らしい活躍をしています。明治13年、代言人として活動を開始、翌年には判事となり、弁護士活動に従事します。明治15年には横浜正金銀行取締役に就任。以来、相談役・頭取などを歴任し、銀行の立て直しと外国公債獲得に手腕を発揮しました。
また、明治23年には第1回衆議院議員総選挙に当選し、議員活動も行っています。明治39年にはこのような相馬永胤の社会的功績が称えられ、政府より旭日中綬章が授与されました。そのほか大正11年(1922)には、学制頒布50年記念祝典において、教育功労者として文部省より表彰もされています。
大正12年に起きた関東大震災後、相馬永胤は多大な被害を受けた大学の復興事業に尽力していましたが、翌13年1月26日に惜しまれつつ逝去。享年73歳でした。
横浜正金銀行取締役辞令2横浜正金銀行取締役の辞令
卒業生の送別会で訓辞を垂れる相馬jpg卒業式で訓示を述べる相馬