2020.07.23 Thu
CALL教室・外国語教育研究室TOPICS
外国語のススメ【第103回】失敗のススメ
経済学部教授 矢野 貴之(国際経済論)
留学中の筆者(ボストン大学経済学部棟の前にて)失敗談(1)
博士課程1年生の時に、国際学会で初めて口頭発表を行いました。事前に発表練習したつもりでしたが、留学前のかなり拙い英語能力ということもあって、文法的に崩壊した英語(というより誰も理解できない宇宙語⁉)で発表してしまいました。発表していると自分が話している言葉が耳に入ってきますが、自分が何語を話しているのだろうと感じるほどのひどさで、穴があったら入りたいという思いだったことはいうまでもありません。
失敗談(2)
話す英語と書く英語は必ずしも同じではありません。話す際には使っても、論文やレポートを書く際には使わない単語や表現があります。筆者も英語で論文を書いていますが、初めて英語で論文を書いた時に英文校閲を依頼したところ全ページに赤ペンが怒涛の如く大量に入り、現状を留めない状態だったことはいうまでもありません。
現在英語など外国語を使っている教員も、その多くは失敗を重ね、努力して身につけたものと思います。語学を学び始めた時の状態は学生の皆さんと基本的に変わらないのです。筆者の語学習得プロセスを振り返ると、失敗の数だけ上達したように感じます。皆さんも学んだ表現などを使って、大いに失敗しましょう!

失敗は苦い経験で、誰しも嫌なものです。しかし、ピンチはチャンスであり、「失敗は成功のもと」ともいいます。このことは、語学についても然りではないでしょうか。
筆者の専門は経済学ですが、その新しい研究成果の多くは英語で報告され、英文の学術雑誌に掲載されます。英語を読む・書く・聞く・話す能力は、経済学の研究者にとって不可欠なものとなっています。かく言う筆者も、十分ではないものの、米国留学を経て今では英語が少しは使えるようにはなりました。しかし、ここに至るまでには数々の英語に関する恥と失敗を重ねてきました。だからこそ英語が使えるようになっているのであって、初めから英語ができたわけでもなく、要領よく上達したわけでもないのです。ここに、恥ずかしい話と失敗談の一部をご披露したいと思います。
恥ずかしい話
米国に留学した時、2種類のワクチンの接種があり、大広間に多くの学生が集められました。列に並び自分の順番が来た時に、2種類のワクチンを同じ日のうちに接種できるのか尋ねたかったのですが、間違えて2種類のワクチンを同時に接種できるのかと聞いてしまいました。できるということで、両腕を出させられ、2本同時に注射を打たれました。尋ねた時は誤りに全く気がついていませんでしたが、両腕に同時に注射されて、ようやく間違ったことに気がつきました。同時に2本のワクチンを接種する人など他におらず、多くの学生の面前で恥ずかしい思いをしたことはいうまでもありません。
筆者の専門は経済学ですが、その新しい研究成果の多くは英語で報告され、英文の学術雑誌に掲載されます。英語を読む・書く・聞く・話す能力は、経済学の研究者にとって不可欠なものとなっています。かく言う筆者も、十分ではないものの、米国留学を経て今では英語が少しは使えるようにはなりました。しかし、ここに至るまでには数々の英語に関する恥と失敗を重ねてきました。だからこそ英語が使えるようになっているのであって、初めから英語ができたわけでもなく、要領よく上達したわけでもないのです。ここに、恥ずかしい話と失敗談の一部をご披露したいと思います。
恥ずかしい話
米国に留学した時、2種類のワクチンの接種があり、大広間に多くの学生が集められました。列に並び自分の順番が来た時に、2種類のワクチンを同じ日のうちに接種できるのか尋ねたかったのですが、間違えて2種類のワクチンを同時に接種できるのかと聞いてしまいました。できるということで、両腕を出させられ、2本同時に注射を打たれました。尋ねた時は誤りに全く気がついていませんでしたが、両腕に同時に注射されて、ようやく間違ったことに気がつきました。同時に2本のワクチンを接種する人など他におらず、多くの学生の面前で恥ずかしい思いをしたことはいうまでもありません。
博士課程1年生の時に、国際学会で初めて口頭発表を行いました。事前に発表練習したつもりでしたが、留学前のかなり拙い英語能力ということもあって、文法的に崩壊した英語(というより誰も理解できない宇宙語⁉)で発表してしまいました。発表していると自分が話している言葉が耳に入ってきますが、自分が何語を話しているのだろうと感じるほどのひどさで、穴があったら入りたいという思いだったことはいうまでもありません。
失敗談(2)
話す英語と書く英語は必ずしも同じではありません。話す際には使っても、論文やレポートを書く際には使わない単語や表現があります。筆者も英語で論文を書いていますが、初めて英語で論文を書いた時に英文校閲を依頼したところ全ページに赤ペンが怒涛の如く大量に入り、現状を留めない状態だったことはいうまでもありません。
現在英語など外国語を使っている教員も、その多くは失敗を重ね、努力して身につけたものと思います。語学を学び始めた時の状態は学生の皆さんと基本的に変わらないのです。筆者の語学習得プロセスを振り返ると、失敗の数だけ上達したように感じます。皆さんも学んだ表現などを使って、大いに失敗しましょう!