2020.06.10 Wed
ONLINETOPICS
元留学生コーチ氏 イタリアで翻訳賞受賞
日本現代文学を多数紹介
▲ジャンルーカ・コーチ氏本学大学院の元留学生で、現在イタリア・トリノ大学教授として日本語・日本文学を研究しているジャンルーカ・コーチ氏(平16院文博)がイタリアで文学翻訳賞を受賞した。大学院で日本文学を学び、帰国後は翻訳者として、また研究者として日本文学を広くイタリアに紹介してきたコーチ氏は「世界中の愛情や友情をつなげる“橋”というべき翻訳の専門家として、今回の受賞をたいへんうれしく思います。これからも多くの学生にこの“橋”の正しい渡り方を教えたいと思います」と喜びを語ると同時に、「私の心の中に常に専修大学があります。学生の皆さんは外国語や外国文学を勉強して、虹色の“橋”になってください」と専大生へのメッセージを寄せた。
受賞したのは第5回ロレンツォ・クラリス・アッピアーニ賞。5月25日に受賞発表され、7月末に授賞式がエルバ島で開催される予定。今回は日本文学が対象となり、審査員の全会一致でコーチ氏の受賞が決まった。
コーチ氏は大江健三郎や安部公房、谷崎潤一郎、村上龍、高橋源一郎、桐野夏生、古川日出男、阿部和重、川上未映子、田口ランディ、小川糸、角田光代など50冊以上の小説を翻訳している。今回の受賞では特に村田沙耶香の芥川賞受賞作『コンビニ人間』の翻訳について「作品の雰囲気や主人公の複雑な性格を自然に、力強く表現した。現在の日本の作家の中で最も興味深い作家の一人をイタリアの人々に紹介した」と高く評価された。
コーチ氏は高校時代に日本文学の魅力に触れ、早稲田大学に留学。ポップカルチャーや現代文学を学ぶため、本学大学院文学研究科で柘植光彦教授(故人)に師事した。「大変すばらしい5年間でした。現代日本文学の傑作を研究する柘植研究室で、柘植先生や権田萬治元教授(現・文芸評論家)、板坂則子教授らにお世話になりました」と振り返る。
コーチ氏は高校時代に日本文学の魅力に触れ、早稲田大学に留学。ポップカルチャーや現代文学を学ぶため、本学大学院文学研究科で柘植光彦教授(故人)に師事した。「大変すばらしい5年間でした。現代日本文学の傑作を研究する柘植研究室で、柘植先生や権田萬治元教授(現・文芸評論家)、板坂則子教授らにお世話になりました」と振り返る。
▲出牛正芳元学長(中央)、柘植教授(右端)らと。左後列がコーチ氏=2004年、生田キャンパス
▲翻訳した書籍の一部最近イタリアは日本文化がブームで翻訳件数は倍増し、読者の反響も大きいという。「翻訳は人生の喜びです。神秘的な文字の壁に入り込んで、異なる言語を利用して似たような壁を作る“旅”です」と例える。「日伊の言語はまったく異なり、分厚い壁に絶望的になることもありますが、絶望を超えれば素晴らしい“旅”になります。大変な勉強や努力、専修大学や早稲田大学の先生と先輩から頂いた貴重な教え、日本の作家や編集者との友情やアドバイス、日本の友人の欠かせない手伝いによって楽しい“旅”になるのです」。
イタリアでも新型コロナウイルスによる大きな影響が出た。「文学の力、特に紙の本の力は重要です。文学への知識が深くなればなるほど、新型コロナウイルス感染拡大のような暗い時期でも、少し明るい気持ちになって立ち向かうことができるのではないでしょうか」と文学の力を語った。
イタリアでも新型コロナウイルスによる大きな影響が出た。「文学の力、特に紙の本の力は重要です。文学への知識が深くなればなるほど、新型コロナウイルス感染拡大のような暗い時期でも、少し明るい気持ちになって立ち向かうことができるのではないでしょうか」と文学の力を語った。
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