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2019.06.28()
管理者用(広報課専用)専修大学TOPICS研究文学部SNS国際交流・留学イベントTOPICSTOPICSFacebookTOPICSTwitter

「表現の自由展」展示図書「ソウル国際ブックフェア」に出展

韓国ソウルで行われた「ソウル国際ブックフェア」(6月19日~24日、ソウル国際展示場)に本学図書館の書籍資料が出展された。文学部の植村八潮教授らとともにソウルを訪問した山田健太教授に現地の様子を寄稿していただいた。

20190624山田健太教授「表現の自由展」展示図書ソウルの企画展に出展

▲中央がキム館長、右が窪田藍・専修大学図書課員、左が筆者

ジャーナリズム学科開設に合わせて企画された図書館企画展「時代にゆれた表現の自由~江戸から平成、そして〇〇」は、会期中、植村八潮教授の解説で上映した『疎開した40万冊の図書』や、専修大学創立140周年記念行事の冠もついた作家・森絵都さんの特別講演会『自由に書くこと、語ること』など、一連の行事とともに無事終了した(詳細は、ニュース専修583号など参照)。日頃は特段気にしていないであろう、自由に本が読めること、あるいは自由に本が出版できること自体、決して<当たり前のこと>ではないことを、少し立ち止まって考えてもらえる機会になったと思う。
こうした表現の自由の問い直しは、学外にも反響を呼び、NHK総合テレビでも詳しく紹介いただいたほか、神奈川新聞ほか各種媒体でも大きく扱われた。まさにいまの時代における、表現の自由に関する危機感の表れではなかろうか。さらにSNSなどを通じて展示を知り、直接会場に足を運んでいただいた一般市民の皆さんも数多くいらっしゃったと聞き、大変うれしく思っている。

そしてこの話が、日本書籍出版協会の目に留まったことから、さらに大きく展開することになった。毎年、この時期に韓国ソウルで開催される「ソウル国際ブックフェア」への出展の話が舞い込んできたからだ。最初に連絡があったのが5月13日、それからまさに1カ月の間に、出展する図書の選定、運搬や展示方法の折衝など関係各所の尽力により、奇跡的に話が進み、なんとか展示初日の6月19日に間に合わせることができた。

こうして実現したのが「SIBF 2019(ソウル国際ブックフェア)」における特別エキビジション「禁止本(Banned Books: Ghosts from the Bamboo Forest)」での展示だ。同フェアは、韓国出版協会(Korean Publishers Association)による主催行事であるが、毎年、特別展示を行ってきているという。そして今年は、出版の自由を正面に掲げた上記企画が、キム・ミョンホワン(KIM Myung-Hwan)国立ソウル大学図書館館長の監修のもと実現したということだ。同氏は、2年前に設立された韓国出版協会の研究所の責任者であり、読書運動による投獄経験もあるという。

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▲ブックフェアの会場となったソウル国際展示場
展示は、韓国における出版禁止の歴史の振り返りを、実際の書籍を展示しながら示すもので、あわせてアジア各国の出版禁止本の展示を行う内容となっている。日本のほか、マレーシア、タイ、トルコの書籍協会が協力して実現したものであるが、日本の場合は、専修大学が展示図書についての協力先になった。本学からの出展は、『長崎の鐘』(永井隆著)▽『チャタレイ夫人の恋人』 上・下(D.H.ロレンス著 伊藤整訳)▽『悪徳の栄え 續』(マルキ・ド・サド著 澁澤龍彦訳)の3点。

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▲会場入り口のパネルと、その拡大
会場の展示表記やポスター、チラシなど、すべての配布・掲示物には、「Senshu University of Japan」の文字や大学ロゴが表記されていた。

会場写真からもうかがえるように、大変おしゃれな空間であったが、聞けばそのはず、展示のディレクションを行ったのは韓国でも有数の現代美術を集めたアートソンジェ美術館のホー・ギョンジョン(HYO Gyoung-Jeon)学芸員であった。貴重書以外は、実際に触れることができる展示で、当時の発禁本を実際に手に取って読める工夫がなされていた。それらを古書店等から集めるのに苦労したと話してくれた。
同フェアでは、この特別企画以外に、恒例であり目玉の『ボルテール賞(IPA Prix Voltaire Awards)』の授賞式が行われた。同賞は2005年に国際出版連合(IPA)が創設し、2016年に現在の名称に改称され、韓国ソウルフェアで授賞式が行われている。今年はエジプトの出版人が受賞し、何とかビザが下り出国できた。さらには、出版の自由に関するセミナーも複数開催されていた。

こうした言論・出版の自由をめぐる行事に、このたび協力の機会が与えられたことは、表現の自由の擁護・発展にわずかながらでも貢献できたという意味で大変光栄なことである。対外的に専修大学のプレゼンスを高めること、そしてジャーナリズム学科設置年の一つの記念にもなったといえよう。
(山田健太文学部ジャーナリズム学科教授)

※ソウルでの本企画は専修大学創立140周年記念行事として行われた。

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▲会場はおしゃれな空間に

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▲▲会場における専修大学出展図書(手前の左3冊)

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