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2017.07.08()
専修大学CALL教室・外国語教育研究室TOPICS

外国語のススメ【第76回】私の語学修行

法学部教授 小川浩三(西洋法制史担当)

【第76回】私の語学修行

専門は西洋法制史で主たる研究対象は中世ヨーロッパの法学である。研究のための道具はラテン語である。文学部の歴史学専攻であれば学部時代から古典語を学習するのであるが、私は法学部出身であり、法学の本格的研究のためにはローマ法と取り組まねばならず、そのためにはラテン語が必須だと思い至ったのは大学院に入ってからであった。最初は独学で手探りであったが、その後当時上智大学で古典学の教授が隔週で開いていた法律家向けラテン語講読会に参加し、ラテン語を一から学習しなおすことになった。
一から学習しなおすことの経験は、高校2年生時の古文学習にあった。教科書の文章を書き写し、その文章を個別の単語に分け、その品詞と活用を書く。こうして個別の単語の意味と繋がりを明らかにしたうえで、全体として構成して現代語訳を作る。これをラテン語学習でもおこなった。同じようにテクストを書き写し、個別の単語の性や活用を特定し、そこから単語同士のつながりを考え、意味を考える。ラテン語は、現代語と違って名詞とそれを修飾する形容詞が離れていることが多い。しかし、性と格が分かればどんなに離れていてもつながりは理解できる。

個別のものに分解しそこから全体を再構成するというのは、およそあらゆる学問にとっての基本であろう。文法構造のしっかりした言語を学ぶことは、そうした学問的思考を一番基礎から身に着けるための訓練にもなるのである。
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