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算術、幾何、比及び比例総覧

 15世紀イタリアにおける数学、幾何学を「総覧」した書物。内容はパチョーリ自身のオリジナルというものではないが、彼の著作としては初めて印刷されたものである。最初に刊行された数学全書としての価値を持ち合わせているといえる。

 本書が後の評価として大きく取りあげられたのが、中世期イタリアにおいて、商人ごとの秘伝的扱いともなっていた「ヴェネチア式簿記法」が本書を通じて一般に公開されたことで「複式簿記」の普及に果たした功績とされている。「簿記」の紹介箇所は本書の番号付紙葉198番裏から210番裏までの部分と短編であるが、この複式簿記の基本構造は500年を経た現代の企業においても日常に利用している記帳技術にそのまま受け継がれている。「会計の父」とも称される所以である。

 パチョーリの親友であるレオナルド・ダ・ヴィンチは本書を当時の119ゾルディで購入したことが記録に残されている。(レオナルド・ダ・ヴィンチ『アトランタ手稿』)

 本書の初版には3種類が存在することが知られている。イタリアの『インキュナブラ全国所在目録』には7132、7133、7134の番号付けで区別されている。
7132 1494年刊行の初版第1刷。(本学所蔵本)
7133 1502年8月13日以降に一部を刷りかえている。
7134 1509年以降、さらに一部を変えたもの。

 本学所蔵本の第1葉裏の本文下の余白にはパチョーリを賞賛する詩が書き込まれている。
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