2025.03.14 Fri
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【人間文化学科】後世へ想いを語る解説員 4年間の学生生活を語る

みやぎ東日本大震災津波伝承館で副主任として解説員を務める佐藤さん、大学生活4年間を振り返っていただきました。
佐藤さん4△人間文化科4年次の佐藤さん
◆大学生活について◆
・石巻専修大学に入学したきっかけは?
学芸員の資格が取得できるため入学を決めました。

大学で研究している分野とは異なりますが、私は幼少期から地学を学ぶことが好きでした。今も地層の構造を知ることや、星に関する内容を学ぶことが好きなのですが、学ぶだけでなく、学んだ知識を誰かに伝えることも好きでした。その経験から相手に伝える楽しさや、やりがいを感じており、学芸員の資格を取得したいと思うようになりました。宮城県内で学芸員の資格取得できる大学を調べていたところ石巻専修大学を知り、入学することを決めました。

◆学生生活◆
・大学生活について教えてください。
大学では研究が主な活動となっていますが、学芸員課程において地域の博物館の役割や実習のために資料の展示方法・保存方法などについて学んだりしています。


・印象に残った授業を教えてください。
大学2年次に履修したボランティア論です。
ボランティアに興味があったためどの授業でも熱心に取り組んでいましたが、その中でも特に印象に残っているのがみやぎ東日本大震災津波伝承館のボランティア解説員を募集していたことです。この授業をきっかけに、東日本大震災の伝承活動に興味を持ち、現在は解説員として活動しています。
佐藤さん2△大学生活での様子
◆解説員について◆
・解説員とはどんなことを行うのか教えてください。
解説員は語り部と混同されがちですが、語り部の方とは異なります。語り部は自身の体験をもとに、そのとき自分がどんな行動をして何を感じたのかを話す人を指します。対して解説員は、震災の記録をお話しますその日どれくらいの規模の災害が発生したのか、この地域で発生した地震に関する歴史、これからどのように考えて行動していく必要があるのかをお話します。

・解説員をしていて感動したエピソードを教えてください。
ボランティア解説員から正式な解説員として認定された日のことです。
私の認定式が行われた日は中高生のポスターコンクール授賞式が行われ、授賞式に参加した中高生に解説を行いました。

後日、授賞式に参加した子からボランティア解説員の応募があり、私の解説する姿を見て「自分もボランティア解説員になりたい」と言ってくれたことがとても嬉しかったです。

   ・解説員をしていて悩んだことはありましたか?

私が解説員として活動して良いのだろうかという葛藤がありました。地震による大きな揺れを経験したものの、津波による被害や実際に津波を見たという経験はありません。他の解説員はほとんどが津波の被害を経験しています。そのなかで、私が解説をして良いのかと悩むこともありました。
しかし、この先、10年後、20年後と月日が経過していく中で東日本大震災を知らない世代が増えていきます。その世代と同じ目線で話す解説員が今後は必要だと多くの方からおっしゃっていただいたことで、この活動を続けていかなくてはいけないと思うようになりました。

・解説員として一言
多くの方々に東日本大震災が発生した3月11日に起きたこと出来事を知っていただけるような環境を整えることです。
伝承館に来館される方々は、県内に関わらず、県外から訪問される方もいらっしゃいます。そして、県外から訪問される方の多くが、震災のことに触れていいのか分からないとお話いただきます。この地域には、辛い経験をされた方が沢山いらっしゃるため、配慮していただいている
そのためにも、伝承館においては「誰でも東日本大震災について知っても良い」ということを知ってもらうために環境を整えていきたいです。
abm00059779△伝承館で解説する様子
abm00059780△陸さんが震災の記録をもとに制作したパネル
・所属のゼミナールについて教えてください。
私は遠藤先生の日本文学・文化研究室に所属しています。私が好きな作品「銀河鉄道の夜」に関する研究がしたいと考えていたため、研究室を選びました。

・卒業研究のテーマと内容を教えてください。
研究内容は宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」に関する内容です。
宮沢賢治の研究については、多くの先行研究や論文がありますが、私が研究しているのは、主人公のジョパンニが移動したルートと銀河鉄道の路線・登場する星座の位置関係を明確にするという研究を行っています。
ジョパンニの移動した道や銀河鉄道の路線には私の好きな星が多くでてくるため、この視点からの研究をすることにしました。
S__5169195_0△専修大学の学生と合同で行われた東日本大震災追悼行事
IMG_0324△本学の震災伝承スペース
◆おすすめの場所◆
今年度から開設された震災伝承スペースです。
私が昨年6月に伝承館で制作したパネルが震災伝承スペースに展示されています。パネル制作は私にとっても初めての取組だったため、思い入れのある展示物が大学に設置されるのはとても嬉しく思います。

◆高校生に一言お願いします!◆
大学生になると自分のために使える時間が沢山あります。この貴重な時間を、資格取得に向けた学習に活用するのも構いませんし、趣味を突き詰めめるための時間でも構いません。全力で何かに打ち込める期間にしてください。陰ながら応援しております。

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