2024.09.24 Tue
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【人間文化学科】常磐大学の学生がゼミ合宿で石巻を訪問、阿部純助教が案内役を務めました

 2024年8月30日、31日の二日間、常磐大学(茨城県水戸市)の増渕佑亮助教のゼミナールの4年生が、ゼミ合宿の一環として石巻を訪問し、人間学部人間文化学科の阿部純助教が案内役を務めました。この訪問は、学生たちが石巻地域の歴史や文化を学ぶとともに、ゼミで学習した言語景観との関連から、町中における言語使用を観察する貴重な機会となりました。
 訪問の最初に、学生たちは石巻市内の震災遺構である門脇小学校を訪れ、館長であるリチャード・ハルバーシュタットさんにご挨拶して頂きました。学生たちは阿部助教から震災当時の状況やその後の復興、震災遺構に関する詳細な説明を受けながら門脇小学校を見学した後、各自でMEET門脇、みやぎ東日本大震災津波伝承館にも訪れました。東日本大震災について学びながら、震災遺構や伝承館における展示の方法やその工夫の仕方も観察しました。
1日目①
1日目②
 ゼミ合宿二日目の午前中には、石ノ森章太郎先生の作品に登場するキャラクターの像やアートで彩られているマンガロードを歩き、その足で石ノ森萬画館を訪問しました。
2日目①
2日目②
 阿部助教から震災の影響や「マンガッタン」の由来などの説明を受けた後、学生たちは石ノ森萬画館に入り、1階の「石ノ森バイオグラフィー」を見ながら石ノ森先生の作品年表や青春時代を学び、2階の特別企画展では「クレヨンしんちゃん×仮面ライダーHERO’S展」を、常設展では「サイボーグ009の世界」や「シージェッター海斗の世界」を堪能しました。
 最後に3階では映像ライブラリー、約6,000冊の漫画を収蔵する図書ライブラリー、全国にあるマンガ施設の紹介コーナーなどを楽しみました。学生が仮面ライダーについて熱く語る場面もあり、学生たちにとって大変充実した時間になったようです。
 その後、学生たちは各自で町中へ繰り出し、看板・案内などの観察を行いました。
2日目③
2日目④
 この訪問を通じて、学生たちは震災の歴史や石巻市の文化に対する理解をさらに深めるとともに、石巻市内施設などにおける言語景観を観察することが出来ました。学生たちは、この経験をもとに、今後の研究活動に一層の磨きをかけていくことが期待されます。
【参加学生の感想】
「門脇小学校の(校舎にいた)生徒が全員避難出来たのはテレビ等を見て知っていたけど、そこに避難してきた人が亡くなった事をゼミ合宿で知り、東日本大震災の事をまだまだ知らないと痛感した。地元産の食事が美味しかった。亡くなった兄妹の遺品を伝承交流施設MEET門脇で見て涙が止まらなかった。」
「震災の跡地の凄惨さを伝えるために文字を押し出すのではなく、実際の被害の状況の写真や遺構を全面に出して、解説などをQRコードなどでスマホで見れるようにして、文字を読むことではなく実際の被害をより鮮明にイメージさせることにつながっているように感じました。」
【常磐大学総合政策学部総合政策学科 増渕佑亮助教より】
「今回のゼミ合宿では、阿部先生初め、石巻専修大学の職員の方々にも阿部先生を通じてご助言をいただき、大変お世話になりました。おかげさまで大変有意義、かつ学生の記憶に残るゼミ合宿となりました。ここに掲載されているのは感想の一部ですが、学生たちの感想を聞くと、大変楽しいゼミ合宿となったようです。また、ゼミ合宿の成果を卒業論文の中に取り入れる学生もおります。また石巻で合宿を行う際には、どうぞよろしくお願い致します。」