2024.03.04 Mon
生物科学科トピックス一覧
【生物科学科】植物コース・卒業研究発表会を開催
2月7日(水)、5号館で理工学部生物科学科・植物コースの令和5年度卒業研究発表会が行われ、4年次生16名が口頭発表しました。
一人あたりの持ち時間は15分(うち発表が11分、質疑応答が4分)。制限時間を最大限に生かし、これまで取り組んできた実験や調査・研究の成果を発表しました。発表後には、先生方や学生から指摘や質問が相次ぎ、活発な意見交換が行われました。
※卒業研究発表会の様子は生物科学科ブログにも掲載されています。
発表タイトルは下記の通りです。
■樹木生理生態学研究室(依田研)
・野外調査において位置情報の把握に利⽤できるスマホ⽤GPSアプリの選択
・⽯巻専修⼤学演習林におけるヤブツバキの⽣育状況の調査
・樹⽊の3Dモデルの制作
・クヌギとコナラの成⻑に伴う樹幹表⾯の構造変化の⽐較解析
■菌類発生生理学研究室(宮嵜研)
・⼤学構内の芝⽣に発⽣するアガリクス属キノコの調査
・ヒゲカビ塩素酸耐性株におけるグルタチオンの測定
・⼤学周辺に⽣育する植物数種の菌根について
・ヒゲカビの有性⽣殖とグルタミン合成酵素遺伝⼦の発現解析
■数理生物学研究室(渡辺研)
・樹⾼成⻑の数理モデル︓近畿地⽅のスギへの応用
■植物発生遺伝学研究室(中川研)
・清崎野⽣テンの⾷性と種⼦摂⾷による発芽の影響
・ミヤマオダマキの草丈に影響を与える環境要因
■植物系統分類学研究室(根本研)
・⻄⽇本に⽣育するコマツナギ(マメ科)における外来集団の識別
・カワラケツメイ(マメ科)の胚軸にみられる稜線は⼀体何か︖
・ジャヤナギ(ヤナギ科)の冬芽にできるヒビ筋の構造
・マメ科植物の裂開果の果⽪厚壁組織に⾒られる2層構造の解析
・⿅児島県サツマハギ(マメ科)集団における花粉染⾊性を⽤いた雑種判別の試み
※卒業研究発表会の様子は生物科学科ブログにも掲載されています。
発表タイトルは下記の通りです。
■樹木生理生態学研究室(依田研)
・野外調査において位置情報の把握に利⽤できるスマホ⽤GPSアプリの選択
・⽯巻専修⼤学演習林におけるヤブツバキの⽣育状況の調査
・樹⽊の3Dモデルの制作
・クヌギとコナラの成⻑に伴う樹幹表⾯の構造変化の⽐較解析
■菌類発生生理学研究室(宮嵜研)
・⼤学構内の芝⽣に発⽣するアガリクス属キノコの調査
・ヒゲカビ塩素酸耐性株におけるグルタチオンの測定
・⼤学周辺に⽣育する植物数種の菌根について
・ヒゲカビの有性⽣殖とグルタミン合成酵素遺伝⼦の発現解析
■数理生物学研究室(渡辺研)
・樹⾼成⻑の数理モデル︓近畿地⽅のスギへの応用
■植物発生遺伝学研究室(中川研)
・清崎野⽣テンの⾷性と種⼦摂⾷による発芽の影響
・ミヤマオダマキの草丈に影響を与える環境要因
■植物系統分類学研究室(根本研)
・⻄⽇本に⽣育するコマツナギ(マメ科)における外来集団の識別
・カワラケツメイ(マメ科)の胚軸にみられる稜線は⼀体何か︖
・ジャヤナギ(ヤナギ科)の冬芽にできるヒビ筋の構造
・マメ科植物の裂開果の果⽪厚壁組織に⾒られる2層構造の解析
・⿅児島県サツマハギ(マメ科)集団における花粉染⾊性を⽤いた雑種判別の試み
・應家 葵さん(理工学部生物科学科4年次・植物系統分類学研究室(根本研)
①卒業研究のテーマ・研究内容を教えてください。
ヤナギ科の植物であるジャヤナギと近縁種(オオタチヤナギ、シロヤナギ)の冬芽にできる「ヒビ筋」のできる時期や組織構造について研究しました。
②なぜそのテーマを選びましたか?
ジャヤナギは近縁種のオオタチヤナギやシロヤナギと種の識別が難しいとされてきました。ヒビ筋は種の識別に有効な可能性が指摘されてきましたが、ヒビ筋について詳細はわかっていませんでした。そこで、ヒビ筋のできる時期や組織構造を調べることで、ジャヤナギと近縁種との違いや、そもそもなぜジャヤナギでヒビ筋ができやすいのかが明らかになるのではないかと考えました。
③研究で判明したこと、理解が深まったことを教えてください。
近縁種と比べてジャヤナギではヒビ筋を持つ冬芽が明らかに多く種の識別に有効であることや、ヒビは冬越する前からできることがわかりました。また、ヒビ筋の組織構造についても詳細が明らかになりました。これらの結果から、ヒビ筋は越冬時の乾燥などによって生じるものではなく、むしろ何らかの役割をもっている可能性が示唆されました。
④研究で苦労した点はありましたか?
ジャヤナギなどの材料は北上川の右岸と左岸で採集しました。ノイバラやオオイタドリが生育しており、これらの植物をかき分けて採集するのが大変でした。また、採集した冬芽の組織切片を作製する際に、冬芽の向きを整え、きれいな切片を作製するのに手間がかかりました。しかし、作業を繰り返すうちに、スキルアップして作業の質を上げていくことができました。
⑤4年間で成長を実感している部分はありますか?
4年間で成長を感じるのは根気強さと考える力です。卒業研究もそうですが、実験・実習のレポートなど、時間をかけて取り組む必要があるものが多くありました。なかなか考えがまとまらずにやきもきすることもありましたが、真剣に取り組むことで成長できたと感じます。
⑥卒業後の目標を教えてください。
卒業後は小売業に就職します。生物の分野も関わる部分があるため、大学で学んだことや、4年間で成長した根気強さや考える力を生かして、精進していきたいと思います。そして、地域に貢献できるように、努めていきます。
ヤナギ科の植物であるジャヤナギと近縁種(オオタチヤナギ、シロヤナギ)の冬芽にできる「ヒビ筋」のできる時期や組織構造について研究しました。
②なぜそのテーマを選びましたか?
ジャヤナギは近縁種のオオタチヤナギやシロヤナギと種の識別が難しいとされてきました。ヒビ筋は種の識別に有効な可能性が指摘されてきましたが、ヒビ筋について詳細はわかっていませんでした。そこで、ヒビ筋のできる時期や組織構造を調べることで、ジャヤナギと近縁種との違いや、そもそもなぜジャヤナギでヒビ筋ができやすいのかが明らかになるのではないかと考えました。
③研究で判明したこと、理解が深まったことを教えてください。
近縁種と比べてジャヤナギではヒビ筋を持つ冬芽が明らかに多く種の識別に有効であることや、ヒビは冬越する前からできることがわかりました。また、ヒビ筋の組織構造についても詳細が明らかになりました。これらの結果から、ヒビ筋は越冬時の乾燥などによって生じるものではなく、むしろ何らかの役割をもっている可能性が示唆されました。
④研究で苦労した点はありましたか?
ジャヤナギなどの材料は北上川の右岸と左岸で採集しました。ノイバラやオオイタドリが生育しており、これらの植物をかき分けて採集するのが大変でした。また、採集した冬芽の組織切片を作製する際に、冬芽の向きを整え、きれいな切片を作製するのに手間がかかりました。しかし、作業を繰り返すうちに、スキルアップして作業の質を上げていくことができました。
⑤4年間で成長を実感している部分はありますか?
4年間で成長を感じるのは根気強さと考える力です。卒業研究もそうですが、実験・実習のレポートなど、時間をかけて取り組む必要があるものが多くありました。なかなか考えがまとまらずにやきもきすることもありましたが、真剣に取り組むことで成長できたと感じます。
⑥卒業後の目標を教えてください。
卒業後は小売業に就職します。生物の分野も関わる部分があるため、大学で学んだことや、4年間で成長した根気強さや考える力を生かして、精進していきたいと思います。そして、地域に貢献できるように、努めていきます。
・【生物科学科】海洋生物コース・卒業研究発表会を開催
・【生物科学科】動物コース・卒業研究発表会を開催