2021.12.21 Tue
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【図書館】石巻市立東浜小学校で絵本の朗読

12月20日、人間学部の高橋有香里特任准教授と図書館スタッフ2人で牡鹿半島の石巻市立東浜小学校を訪問し、絵本の読み聞かせを行いました。目的はテイラー文庫を通した交流事業、今回で7回目の訪問となります。

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東浜小学校、地図で見ると近そうですが、実際行くと半島独特の複雑な地形と曲がりくねった道のため、とても遠くに来たような感じがします。大学から約1時間、今が旬の水揚げされたばかりの殻付カキが所せましと置かれた小さな牧浜漁港に到着。すぐ側が小学校。高台で難を逃れた校舎は、これまで巣立った多くの子どもたちの息吹や物語を今も残しているようなたたずまい。
校長室で少し歓談した後、早速テイラー文庫が置かれている2階の多目的ホールに移動。10個のくりくりとした目に迎えられます。現在、東浜小学校には5人しか生徒がいません。勉強も遊びも一緒、先生たちも含めて家族のような学校ですが、来年度いっぱいで廃校になるそうです。

一番手の講師は高橋先生。はじめに絵本『世界のあいさつ』の紹介も兼ね、手をおでこにあて遠くを眺めるしぐさをしました。「皆さん、いったい何をしているんだ、と思ったのではないですか?」と問いかけます。インドネシアに残るあいさつをしてみせたのでした。他にも舌を出したり、唾をはいたり、ニオイをかいだり。絵本を通して世界の不思議なこと、楽しいのことなど色々知ることができますよと、語りかけました。

次は『ゾウと森のポテトチップス』の朗読です。
ゾウの住みかの密林をアブラヤシのプランテーションに変え、ポテトチップスや洗濯用洗剤などに使われる油をとります。私たちの生活のためゾウなどの動物が犠牲になっているんだという絵本です。みんな真剣に聞き入っていました。世界的に環境保全が大きなテーマですが、校長先生が「中学校の社会の授業にも役立ちそう!」と感心するほど絵本を超えた深い内容でした。
高橋2
高橋
二番手の講師は図書館スタッフの千葉さん。テイラー文庫と東浜小学校のことを絵本にした自作の『本箱は翼になって』(東日本大震災「テイラー文庫物語」)を朗読しました。内容が母校に関係してる上、自分たちの書いた挿絵も使われているので興味津々。朗読後も一人一人にプレゼントされた絵本を開いて、「ボクのだ!」「ワタシのも載ってる!」などと再び歓声があがりました。
千葉
プレゼント
最後は生徒たちがつくったクリスマス飾りの前で記念撮影。次回2月の訪問を約束してお別れしました。
クリスマスツリー
記念撮影