2019.07.22 Mon
教育TOPICS

【食環境学科&経営学科】フィールドワークレポート!

~定置網による金華サバの採集を行ってきました~

 6月28日(金)と7月5日(金)の2日間、理工学部食環境学科の鈴木英勝研究室と経営学部経営学科李東勲ゼミの学生たちは、金華山周辺で定置網漁法を見学。
 金華山周辺の定置網で採集されたマサバ(通称“金華サバ”)を刺身として県民の皆様に提供するための基礎的知見の収集を行いました。
FE①▲今回乗船した魚船
 定置網は海底に固定され、魚が網に入ってくるのを待って獲る漁法で、あまり認知されていない採集方法。この漁法で採集されたマサバは他の漁法よりマサバに対するストレスが少なく、水揚げ後、1時間以内に女川魚市場に水揚げが可能なため、鮮度が抜群です。

《フィールドワークの様子》

 早朝5時、漁船に乗船した学生たちは女川港を出港。
 金華山周辺に設置されている定置網を揚網し、捕獲した大型のマサバの活締め処理、首折り処理等を行いました。
 活締め処理や首折り処理は、死後硬直を遅らせることで、鮮度を維持する方法。新鮮な状態を維持しながら市場に供給することができます。
 調査では、無処理のものは、揚網後すぐ鮮度低下に繋がる死後硬直を開始しましたが、首折り処理などを行ったマサバは死後硬直が始まっておらず、鮮度を維持していることが確認できました。
FE②▲首折り処理(手前)と無処理(奥)のマサバ
FE③▲箱網部の揚網を開始
FE④▲揚網を見守る学生
FE⑤▲獲物を狙ってカモメが集まってきます
FE⑥▲網が締まってきました
FE⑨▲珍しい生き物も網に入りました
FE⑦▲獲った魚を漁船の魚倉に詰め込みます
FE⑧▲無事、女川港に入港
 処理したマサバを大学に持ち帰り、食環境学科の鈴木研究室の学生が、鮮度、硬さ、脂質含有量、寄生虫の調査を行いました。
 鈴木研究室と李ゼミは、地元の企業と一緒に鮮度抜群の定置物“金華サバの刺身”を提供するため今後も研究を継続する予定です。
 今回の調査では、有限会社 泉澤水産所有の漁船に乗船させていただきました。関係各位に感謝申し上げます。

【参加した学生のコメント】

佐藤佑哉さん(経営学部経営学科4年次:宮城県多賀城高校出身)
私はこれまで、研究の中で水産加工品等の商品開発や販売に携わることが多かったのですが、それらの原料となる魚についてあまり知識がありませんでした。
今回、定置網に同行させていただき、どのようにしてサバなどの魚が水揚げされるのか、如何に漁が過酷かを、身をもって体感しました。
この体験をいかし、新たな地域ブランドの可能性を探ってみたいと思います。