• Twitter
  • Facebook
  • LINE
  • Google+
2019.07.03()
石巻専修大学ISU ONLINE理工学部TOPICSTOPICS教育・ゼミ

【食環境学科・生物科学科】大学池の生態系調査を実施!

~予想外の生物を捕獲!今後の研究にも期待!~

 6月29日(土)、食環境学科 高崎 みつる教授指導の下、生物愛好会の協力も得ながら、食環境学科、生物科学科の学生を中心に、併せて25名が、大学構内の体育館西側にある池に生息する生物の調査を実施しました。

【食環境学科・生物科学科】大学池での実習_07

▲捕獲した魚
 大学構内にある池は1mほどの深さがあり、本来、雨水を一時的に蓄える他、防火に用いることを目的として活用していますが、大学の横を流れる旧北上川と一部繋がっている関係もあり、池の中には多数の生物が生息しています。
 今回の実習では、当初は池の水を抜いて行われる予定でしたが、前日までの雨で水量が増したため、地引網を使っての調査となりました。
 旧北上川への水路から魚などが逃げないように、水路の入口をふさいでから、地引網を活用して捕獲を実施。魚介類の捕獲だけでなく、池の中の水・泥・植物を含め微生物から魚介類までの生存と形成されていた生態ピラミッド、食物連鎖理解に必要な実験サンプルを採取しました。

~今回捕獲した生物は以下の通り~

○マハゼ
○ボラ
○鯉の稚魚
○フナの稚魚
○タナゴ
○ブラックバス
○ミドリガメ
○スジナガエビ
○淡水性のカニ
○カエル
他、多数の生物を確認
 今回捕獲した生物には、淡水魚のほか汽水域にも生息するマハゼやボラなども混じっており、予想していなかった魚が見つかり驚く学生が多数いました!
 今後、生物科学科の学生たちが、捕獲した生物を「透明骨格標本」とする他、サンプルとして採取した池の底の泥や水草、池の水は、生物の生息に適しているのか否か様々な視点から分析し、池の中でどのような生態系が築かれているのかを明らかにしていく予定です。
 また、実習に参加した学生のコメントを以下に記載しています。食環境学科の学生と生物科学科の学生で感じた着眼点が異なったのが特徴的でした!ぜひ、ご覧ください。

【食環境学科 高崎 みつる教授のコメント】

学内遊水池は北上川湾処(ワンド)の一部ともみなせます。生物多様性や自然環境の復元/修復情報は重要で、その調査研究は先進国を中心に活発です。
調査対象の理想は、人の影響を受けずに自然水系と繋がり、アクセスや調査/作業性に優れた場所、といったような内容が求められます。条件を満たすのは難しい訳です。本学の遊水池は全ての条件を満たしていました。生物好きの学生目線に少しアカデミア目線を加え「池の生態系を見てみよう」の呼びかけで始めた調査でした。構内に水生生物研究の聖域が在る大学例は(少なくても日本国内に)無く、大学の立地条件を生かせる研究環境に今更ですが驚いています。生物多様性の調査結果も上々でした!

【実習に参加した学生のコメント】

■上遠野 康純さん(理工学部食環境学科3年次・福島県湯本高校出身)
田畑や山、河川などの自然に興味があり、高崎先生の研究室で様々なことを学んでいます。石巻専修大学だからこそできる海や川、自然環境に関する学びを通じて、入学時からとても視野が広がったと実感しています。
今回の実習では、池の底の泥を踏んだ時に、ガスが出てきました。
高崎先生は「泥の中で有機物や無機物などの物質が盛んに分解、合成されている証拠だ」と言われていました。これらの影響で良質な泥となり、水草が生え、池全体に生物が生息できる環境になったのではないかと考えました。
現在、高崎研究室では、枯れ草や野菜屑から魚の養殖用の飼料を作る研究を進めています。今回の池の泥を調査・研究することで、魚の養殖に役立つ部分があるかもしれないと感じたので、今後、詳しく調査してみたいです。

■川原 太地さん(理工学部生物科学科3年次・宮城県多賀城高校出身)
基本的に海水性の魚である「マハゼ」が淡水である大学構内の池にいたことは衝撃でした。
この池は、汽水の川(旧北上川)とごく稀に繋がる池であることから、非常に限定的な環境であり、独自の生態系が構築されていることに驚きました。
今回の実習を通じて、この池はとても良い研究材料になると感じました。なぜ「マハゼ」が生息していたのか、池は「海水」、「淡水」、「汽水」どのような水質なのか、今後、調査していきたいです。

■丸山 大地さん(理工学部生物科学科3年次・山形県鶴岡中央高校出身)
今回の実習で、この池には様々な生態系が生息していたことがわかりました。
今後は、「この池の何が失われたら、生物は生息することができなくなるのか」調査してみたいと感じました。
また、生物科学科の学生有志で透明骨格標本を制作するリーダーを務めています。これまで、「ボラ」や「マハゼ」は標本にしたことがありますが、「カニ」や「エビ」などの内部骨格が無い生物は学内で標本にしたことがないので、今回捕獲した「カニ」や「エビ」をサンプルとして標本にしてみたいと思います。
標本が完成したら研究の成果として、オープンキャンパスで高校生に披露したいです。

【食環境学科・生物科学科】大学池での実習_08

▲今回、実習を行った大学池(左)

【食環境学科・生物科学科】大学池での実習_01

▲実習で使用する地引網を全員で用意

【食環境学科・生物科学科】大学池での実習_02

▲池の水を調査中

【食環境学科・生物科学科】大学池での実習_03

▲高崎教授(左)と学生で実験サンプルを採取

【食環境学科・生物科学科】大学池での実習_04

▲地引網を使用して池の中の生物を捕獲中!

【食環境学科・生物科学科】大学池での実習_05

▲網には水草が絡まり、想像以上に重労働でした

【食環境学科・生物科学科】大学池での実習_06

▲網を引き上げると、様々な生物を捕獲することができました!