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2018.07.30()
ISU ONLINE石巻専修大学TOPICS理工学部研究TOPICS

【研究】食環境学科 鈴木准教授が特許取得・サバの内臓脂肪塊から高濃度のDHA・EPA抽出

 理工学部食環境学科の鈴木英勝准教授が所属する研究グループは、廃棄されたマサバやゴマサバの内臓脂肪塊に健康維持に必要とされる栄養素、DHA(ドコサヘキサエン酸)やEPA(エイコサペンタエン酸)が含まれていることを発見。遠心分離機を利用してこれらの脂肪塊から高濃度のDHAとEPAを抽出することに成功し、この抽出方法の一部である「脂質組成物製造方法および高度不飽和脂肪酸製造方法」について特許が認められました。
(特許 6341563号)

DHA・EPA①

▲遠心処理前の内臓脂肪塊
 青魚を中心とした魚体中には、DHAやEPAなどのn-3系の多価不飽和脂肪酸が多量に含まれています。
 このDHAやEPAは、血中のコレステロールや中性脂肪を下げたり、血液をさらさらにして動脈硬化を防いだりするなどとされており、健康食品への応用が図られています。

  (写真)遠心処理後、沈殿した上部の透明な液体(上清)を採集(左容器)。右容器内は沈殿物。
      上清に高濃度DHA・EPAが含まれています。 

DHA・EPA②

【鈴木英勝准教授のコメント】
 従来、魚体中のDHAやEPAの抽出には、煮取法とよばれる、原料を加熱して表面に浮上する油分を集める方法が取られていましたが、DHAやEPAを含む油が高温になることより様々な反応を起こし、その本来の栄養価が損なわれる心配がありました。
 今回特許を取得した方法では、すべての工程が非加熱で行われるため、DHAやEPAの消失が最小限に抑えられている可能性が高いです。遠心機のみを使用して抽出するため操作しやすく、複雑な工程を必要としないという利点から中小企業への導入が容易となります。
 抽出されたDHAやEPAの濃度は、市販されているサプリメントと同等の濃度を確保することができました。今後、魚臭さを改善する必要はありますが、これまで水産加工工場で廃棄物として扱われていた内臓脂肪塊から高付加価値を見出すことができたことで、健康食品やサプリメント等の新しい食品分野に応用できると思われます。
 石巻魚市場にはマサバが大量に水揚げされ、それを加工する水産加工場を多く有し、材料の入手が容易であることから、この技術が石巻地域の水産、水産加工、食品製造など、様々な産業分野の活性化に繋がることを期待しています。
 
▼オープンキャンパスで来場者に研究内容を説明する鈴木准教授

鈴木英勝准教授

DHA・EPA