文学部 
日本語学科
Department of Japanese Language
生田キャンパス

教授・須田 淳一

須田 淳一
「第1.5言語」としての古典文法
須田 淳一
教授
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教員データ

氏名・職位 須田 淳一(Junichi Suda) 教授
文学部開講科目日本語の資料研究A-1
日本語の資料研究A-2
認知言語学1
認知言語学2
ゼミナール1・2・3
卒業論文
大学院開講科目 
略歴早稲田大学大学院文学研究科修了、文学修士。北京日本学研究センター派遣教授(日本語史)、山梨大学・共立女子大学などの非常勤講師、ハワイ大学言語学部交換助教授のほか愛知大学教授(日本語学)を経て、2016年度より専修大学文学部日本語学科。 
専門分野日本語学(古典語文法理論、文法教育)
研究キーワード形態統語論、古代日本語文法、語形変化、文法史、国英連携文法
所属学会日本語学会、日本言語学会、日本語文法学会、萬葉学会

主要業績

単行本(単著)
国語文法第二英語と互換性のある日本語文法をめざして--デザインエッグ(株)-- 2017年10月
単行本(共著・編著・論文集・事典など)
『日本語文法事典』--大修館書店-- 2014年07月
『現古辞典』--河出書房新社-- 2012年03月
『日本語形態の諸問題』--ひつじ書房-- 2010年03月
『日本語の文法』--ひつじ書房-- 2005年04月
『日本語文法入門形態論の輪郭』--財団法人亜細亜技術協力会-- 2003年03月
論文(雑誌・紀要・研究成果報告書など)
中世にいたる正用具格の不在 ニテ、シテを中心に --国際連語論学会 記念論文集-- 2017年03月
用言ハダカ形のク語法 時間局在性についての分析 --専修大学人文科学研究所月報284/-- 2016年12月
高大接続において測定可能な「教科横断的能力」 国語科のCAN-DOリストの可能性--愛知大学短期大学部研究論集38/-- 2015年12月
「ミ語法の時と主体」--東京大学国語国文学会『國語と國文学』(特集号 日本語文法史研究の現在)82/11-- 2005年11月
「A Note on the Cline between Complementaion and Subordination in Old Japanese Constructions Involving the Particle WO.--北京日本学研究中心『日本学研究7』7-- 1998年11月
「上代語「を」の格性疑義」--ひつじ書房 ひつじ研究叢書 言語編第89巻『日本語形態の諸問題』-- 2010年03月
「国語教育と外国語教育の連携 - その目的と環境」 2018年1月 文部科学省教育課程課『初等教育資料』2月号
その他(学会発表・講演・座談会・インタビュー・書評・エッセイなど)
"国文法3.0"の開発について ー 外国語文法へと橋渡しする母語気づきの学習文法 ー--専修大学人文科学研究所2016年度第3回研究会2016年11月
格関係はなぜ接続関係へと進化するのか--第2回認知言語学フォーラム 1999年09月
日本語の進化 音韻史と語彙史の二三の事例から--北京日本学研究中心公開講演会1997年04月
接続助詞「を」の多義性 出来の心的過程から考える--国語学会創立50周年記念平成6年度春季大会1994年06月

ゼミ紹介

ゼミナールについて

— まず、須田先生のゼミについて教えてください。

古典日本語の文法研究をテーマにしています。古典語の文法といっても、高校までに習った文法をなぞることとは違います。むしろ、高校までに習ってきた古典文法が、そのような体系として示されているのはなぜか、などを検証していくことになります。さらに、その検証を踏まえて、新しい古典学習の教材や教案を作っていくことをゼミ課題としています。

たとえば、「未然形」は何のために理論上設定されているのか、などが考えるべき問題になります。その上で、「未然形」が持つはたらきを効果的に学ぶにはどんな教材が有効か、などに発展していくことをゼミ生には期待しています。

自国の古典語のしくみやきまりを検証していくことで、言語能力(細部を分析して深い意味をとらえ、推論して全体を想像する力)を鍛えることが、ゼミの最大目標です。

— なぜ新しい古典文法が要るのですか?

高校までに習う古典文法は、日本人が古典を解釈していくためには、とてもすぐれたツールです。これと辞書があれば、おおよその解読ができるルールブックとして完成度が高いものです。一方、外国人が日本の古典に触れようとすると、かなり壁が高いはずです。辞書はともかく、古典文法の記述スタイルが日本人向けのものだからです。例えば外国人の方には、–ズに付く語形が「読ま–」になるという直感は、はたらきません。日本の古典の魅力や古典語体系のエレガントさを、広くグローバルに理解してもらうには、日本人向けの解釈用文法とは異なるアプローチで記述された文法理論が必要になるわけです。

— どんなアプローチで新しい古典文法を考えるのですか?

日本の古典語をあたかも外国語の一つとして観ていく、という姿勢が基本になります。実際、古典語は現代日本人にとって、日常使う母国語(第1言語)とも呼びがたく、他方、全く見ず知らずの外国語(第2言語)とも思えない、その中間のようなものですね。第1.5言語などとしゃれを飛ばしていますが、日本人にとっても、そのような新しい古典文法を学ぶことによって、外国語文法への抵抗感が低くなると考えています。例えば、古典語の仮定法は、不定詞は、・・・、といった記述で説明するからです。

須田ゼミ_01

大学院

メッセージ

ゼミ生の多くは、卒業時を見据えて学生生活を送っているな、という印象です。たとえ高校の延長でフワッと入学してしまっても、2年生でゼミを選択する頃にはフワッとしていられなくなるのでしょうね。ゼミ課題や諸活動も少なくないですので。

専大は教員卒業生の会もあるくらいに教諭のOB・OGも多いのですが、やはり国語科教諭を目指す学生が、各学年必ず数人います。公務員も人気がありますね。今年は国立大学の職員職などの内定者もいますし。多くは、男女とも都内の一般企業の会社員になることを希望するようです。第1.5言語の文法を学ぶことで、コミュニケーションにも配慮があり、仕事ぶりも緻密にぬかりなく、他事への推論応用も利くとなると、重宝がられるでしょうね。

繰り返しになりますが、第1.5言語という私たちにとって特異な立ち位置の言語の構造(文法)を考える訓練は、極論すれば、木を見て森を推論する訓練、と言ってもいいものです。そういう能力を、専大で文法を考えるなかで効果的に身につけてもらえたらこの上なく嬉しいです。たとえどんな職場でも、自分に与えられた目の前の仕事のことしか見えない人よりも、手元の作業が全作業の中でどんな流れの中にあって、何が出来上がり、お客がそれをどう使うのかまでを想像できる人は、きっと何かが違ってくるでしょう。須田ゼミ卒業生は、AIに負けることもありません。
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