教員データ
氏名・職位 | 濱松 純司(HAMAMATSU JIYUNJI) 教授 |
文学部開講科目 | 英語学概論1 英語学概論2 英語英米文学概論2 ゼミナール1・2・3・4 卒業研究 |
大学院開講科目 | 英語学特講Ⅲ 英語学特講Ⅲ演習 英語学特殊研究Ⅱ 英語学特殊研究Ⅱ演習 |
略歴 | 東京大学修士課程人文科学研究科修了 文学修士 [東京大学] |
専門分野 | 英語学(英語学・言語学・統語論・形態論) |
研究キーワード | 英語の名詞句の統語的・形態論的研究 |
所属学会 | 近代英語協会 日本英語学会 英語語法文法学会 日本言語学会 |
主要業績
- 単行本(共著・編著・論文集・事典・翻訳など)
- プログレッシブ英和中辞典(第5版)--小学館-- 2012年03月
オーレックス英和辞典--旺文社-- 2008年09月
A Note on Movement and Control in the English Noun Phrase--John Benjamins Publishing Company, Noam Chomsky and Language Descriptions-- 2010年03月
Movement in the Passive Nominal: A Morphological Analysis--John Benjamins Publishing Company, Germanic Languages and Linguistic Universals-- 2009年03月
レクシス英和辞典(専門執筆・校閲・執筆)--旺文社-- 2003年01月
- 論文(雑誌・紀要・研究成果報告書など)
- Movement in the passive nominal and nominal morphology--The Linguistic Review30/3-- 2013年09月
Prepositional Complementisers and Split CP Structure in English--日本英語学会(English Linguistics)26/2-- 2009年12月
On the Role of the Suffix in NP-internal Movement--日本英語学会(English Linguistics)14/-- 1997年12月
英語における句複合語について : 米国ニュース教材に現れた例をめぐって--専修大学外国語教育論集45-- 2017年03月
前置詞の目的語となるwh節の名詞性について--英語語法文法研究20-- 2013年12月
- その他(学会発表・講演・座談会・インタビュー・書評・エッセイなど)
- Case and EPP Checking in Germanic and Romance Languages--Minimalist Reading Group (University College London)2005年02月
ゲルマン・ロマンス諸語における名詞句内の格照合と移動--日本英語学会第20回大会(青山学院大学)2002年11月
英語における名詞のいわゆる「同格」節について--英語語法文法学会第23回大会2015年10月
前置詞の補部となるwh節の名詞性について--英語語法文法学会第20回大会2012年10月
動詞句副詞研究の動向--近代英語協会第22回大会(シンポジウム「副詞研究の過去と現在」於:千葉大学)2005年05月
ゼミ紹介
§ゼミ紹介
「アメリカのTV番組で学ぶ英語と英語学」
会話から骨のある英語まで、様々な人種・バックグランドの英語に接します。
同時に、語学の勉強に終わらせず、最新の英語に関する知識を得て、英語を観察して『実はこうなんだ、面白い!』という発見をゼミ生たちは積み重ね、楽しく取り組んでいます。
ゼミでの発表を基に各自が研究トピックを持つことを重視し、英語の現象を分析した成果を3年の内から発表し、卒業研究へと発展させます。
英語力を伸ばそうという意欲と英語を観察するゆとりを併せ持つ皆さんを待っています。
§生の英語の魅力
これらが英語学習に役立つのは言うまでもありません。
もっと言うと、時には語学の勉強から離れて、皆の純粋な目で英語を観察してほしい。そういう願いからこのゼミは誕生しました。英語学・言語学の知識を学ぶことで、スクリプト自体が格好の分析対象になり、卒業研究のトピックも豊富に提供してくれるのです。
§プレゼンテーションで得られるもの
語学的に正しく理解することがまず求められますが、語学の勉強に終わらせないことも重要です。英語学上の問題点を発掘し、図書館で文献・資料を探して調査し、他人に分かりやすく発表するという作業に取り組むことにより、総合的な知的能力を養うことができます。
就職活動では「問題発見力」「問題解決力」が重視されますが、本ゼミでは自然に養われる能力であると言えます。
更に、ペアの相手を初めとして、ゼミ生同士で互いに教え合う姿勢を大切にしています。
§卒業研究へ向けて: リサーチの楽しさ
ゼミ生は課題という形で押しつけられるのではなく、自らトピックを選んで、学期末の研究発表に向け準備をする過程で、リサーチの面白さに気づきます。
ゼミ生は原則として学期に1つ、1年間に2つのリサーチトピックに取り組み、3年次の最後にはその内の1つを選んで、期末エッセイを仕上げ、4年生の4月を迎えます。
こうしてゼミ生は早い段階から知らず知らずの内に卒業研究の準備をしていることになります。早くから始めることで、就職活動にもじゅうぶん時間を割くことができ、満足のゆく卒業研究につながります。
以下、4年生の最新の卒業研究トピック(タイトル)をご紹介します。
2016 年度卒業研究トピック(全員が現在執筆中)
- 英語における主語の省略-幼児の英語・会話・ソーシャルメディアを通じて
- 接尾辞-ness/-ityによる形容詞の名詞化及び生産性
- 英語における名詞化及び動詞の項の継承-名詞 communication を中心として
- 英語における句の語彙化について
- 代名詞 you の用法
- 「名詞+名詞」型の複合語の表す意味
- 英語における転換とその表す意味
- 前置詞に後続する節及び前置詞の省略
- 英語における空所化について
- 語に見られる意味拡張のプロセス
- Get受動態について
- 「名詞+名詞」型の複合語の性質について
- 英語におけるPC表現について
- Awesomeにみられる語の意味変化-「やばい」と比較して
2016年度前期リサーチトピック一覧(3年生・一部省略)
- 名詞を造る接尾辞-ness/ -ityの表す意味と性質
- 英語における構文と情報構造について
- Get受動態の主語が持つ意味役割
- 英語と日本語における目的語の省略
- イディオムに見られるメタファー
- 英語における逆形成について
§ゼミQ&A
A1:他のゼミと比べて、極端に負担が多いということはないと思います。毎週1回のゼミ以外では極力、拘束をしないという方針を取っています。
ただし、毎回のゼミへの出席と発表準備にはしっかり取り組むことを求めます。これは当ゼミが特に厳しいというのではなく、どのゼミでも同様であると思います。発表は学期に一回で、研究発表がもう一回ありますが、こちらは卒研準備を兼ねるので「負担」が増えるのではなく、後になって負担が減ります。
Q2:生の英語に接したいのですが、難しくありませんか?
A2:興味とやる気があってしっかり取り組む意欲さえあれば、心配は要りません。最初は難しく感じられたとしても、他のゼミ生の発表を聴き、何より自分で発表することで、抵抗感が薄れ、1年を終える頃には、入ゼミ前には考えられないほど、生の英語が身近になったとゼミ生たちは口を揃えて言ってくれます。
Q3:英語学はこれまで勉強したことがありません。ついてゆけるでしょうか?
A3:まったく心配無用です。最初は発表に必要な知識だけを押さえ、徐々に専門知識を身につければよいのです。英語力に自信がなくても、英語学は誰でも勉強さえすれば身につけることができます。