公務員になるには

 公務員は公共の福祉・公共の利益のために働くという民間企業とは違った魅力を持つ仕事です。「安定志向」というキーワードとともに語られがちですが、厳しい国・地方の財政状況を反映して、公務員を取り巻く仕事環境は大きく変化してきており、決して安定の上にあぐらをかいて働いていけるような仕事ではありません。民間企業と同様に「なぜ公務員になりたいのか?」を明確にして臨むことが求められます。

公的な仕事につくとは?

 公のために働くという仕事は、民間企業で働くのとまた違った魅力があります。例えば、地震や水害等からの復興のように、利潤を上げるということから離れて奉仕の対象となる人々のために働くことは、公的な仕事に就く人しかできない仕事でしょう。公的な仕事を志す人は、「なぜ公的な仕事に就きたいのか」という自分の目的意識をしっかり持ち、企業研究と同様に自分が奉仕する対象がどんな人たちなのかをきちんと把握して就職活動に臨んでください。

公務員の大きな区分

 ひと口に公務員といってもその種類と業務は多岐に渡ります。公務員試験は、志望する公務員のフィールドごとに用意されているので、まずは公務員の種類と試験の種類を押さえておくと良いでしょう。

国家公務員の注意点

 公務員試験は、採用試験の合格で即採用とならないケースがありますので注意が必要です。採用試験に合格すると「採用候補者名簿」に登載され、その後に改めて直接、採用先の官庁の面接試験を受けて、合格すれば<内定→採用>が決まっていくパターンです。採用面接を受けても採用が決まらないこともあります。

公務員試験の流れ

◆ 国家公務員・総合職試験の流れ
① 受験案内(人事院ホームページに掲載)
② インターネットによる受験申込
③ 第1次試験(筆記試験)
④ 第1次試験合格発表
⑤ 官庁合同業務説明会
⑥ 第2次試験(筆記・人物試験)
⑦ 最終合格発表
⑧ 採用候補者名簿登載
⑨ 官庁訪問
⑩ 採用内定
◆ 国家公務員・一般職試験の流れ
① 受験案内(人事院ホームページに掲載)
② インターネットによる受験申込
③ 第1次試験(筆記試験)
④ 第1次試験合格発表
⑤ 官庁合同業務説明会
⑥ 官庁訪問
⑦ 第2次試験(筆記・人物試験)
⑧ 最終合格発表
⑨ 採用内定
◆ 地方公務員・上級試験の流れ
① 受験案内
(地方公共団体のホームページに掲載)
② 受験申込
③ 一次試験(筆記試験)
④ 一次試験合格発表
⑤ 二次試験(面接試験・集団討論・適性検査等)
⑥ 最終合格発表
⑦ 採用内定

国家公務員総合職・一般職試験の官庁訪問について

 国家公務員総合職・一般職試験では「官庁訪問」が大きな鍵になってきます。官庁訪問とは、受験者が志望官庁を訪問し、業務説明や面接を受けるもので、志望官庁に採用されるための重要なステップです。「採用試験最終合格=採用」ではありませんので、必ず官庁訪問に参加してください。

・いつ訪問?
 総合職・一般職で異なります。官庁訪問の時期は変更される場合がありますので、必ず人事院HPにより官庁訪問ルールを確認してください。

・どうやって訪問する?
 各官庁のホームページを確認し、予約開始日時以降、志望する官庁に官庁訪問の予約申込みを行ってください。
 官庁訪問には志望動機や希望する仕事内容を明確にしてから臨んでください。

「なぜ公務員なのか」を明確に!

 公務員試験は筆記試験で点数を取れれば合格というイメージがありますが、近年は民間企業と同様に面接試験を重視する国の機関や地方公共団体が増えてきました。民間企業と同様に「なぜ公務員?なぜこの機関(地方公共団体)?」といった、「志望動機」が厳しく問われることになります。