大学生の採用を行っている企業(団体)においては、必ず筆記試験が行われます。特に応募者の多い企業では、筆記試験の点数によって面接に進める人数を絞り込む手段として利用されていますので、対策は必須です。
企業が筆記試験を行う目的は、大きくわけて以下の2つがあります。
筆記試験は大きく以下の3つに分けることができます。
1. 一般常識試験
最低限の一般常識と、業界や企業への興味・知識があるかどうかを確認するためのテストです。
[特 徴]
基本5教科(国、数、英、社、理)にプラスして、その企業の独自問題や時事問題が出題されます。企業によって問題内容が異なるため、対策範囲が広くなるのが特徴です
[対 策]
基本5教科については中学生程度の知識で問題ありません。その業界や企業に関するトピックから独自問題が出題されることが多いので、例えば業界に関するニュースや動向、専門用語などは知識としておさえておきましょう。
2. 論・作文試験
日本語の文章を書かせることで、その人の文章力、日本語能力、論理構成力、人となりなどを知ろうとする筆記試験です。
[特 徴]
400字詰めの原稿用紙2枚程度で記入させるケースが多いようです。出題される題目は、抽象的なものから、その業界に関するトピックなど様々です。
[対 策]
文章力は一朝一夕では身につきません。自分自身で何か一つテーマを決めて文章を書いてみた上で文章に詳しい第三者に評価してもらうようにしましょう。
3. 適性検査
その人の「仕事に対する適性」を判定するために特別に開発された筆記試験です。色々な種類がありますが、基本的な基礎能力(国語、数学)を測る“能力検査”と職務適性や性格適性をはかる“性格適性検査”に分かれているものが多くなっています。
[特 徴]
適性検査はいわゆる“業者テスト”と言われ、テスト作成の専門会社が作っています。従って、同じテストであれば違う会社で受検しても同じ問題が出題されるため、対策効果が高いといえます。
[対 策]
適性検査については、多くの対策本が発刊されています。また、キャリア形成支援課でも対策講座や模擬試験を実施しますので、積極的に参加してください。
1. テストセンターで受験する
全国にある「テストセンター」という施設で受験するパターンです。センター内に設置されているパソコンを使って受験します。受験期間などを企業側から指示されますので、それに従ってセンターまで出向いて受験します。
2. WEBテストを自宅などで受験する
エントリーをするとIDとパスワードが企業から送られてきます。それを使用して自宅などのパソコンからテストを受ける方式です。
3. 企業で受験する
その企業が設けた会場で受験するパターンです。会社説明会の会場などでペーパーテストを受けることになります。
SPI3は全国で15,900社以上が使用している、最もシェアの高い就職適性検査です。皆さんも、就職活動中に何回かはこの適性検査を受検することになります。問題は、基礎能力試験(言語・非言語問題)と性格適性検査で構成されており、基礎能力試験の難易度は中学校3年生程度です。決して難しい問題は出題されませんが、言語・非言語問題ともに文章題が多いため「いかに短い時間で効率的に問題を解いていくか」が問われます。参考書が多く発売されていますが、一冊で良いので解いてみて「出題パターンに慣れる」ことが一番の対策です。
静水時の速さが時速14km の船がある。36km 離れた川の上流にある町と下流にある町を往復するとき、時間はどれだけかかるか。ただし、流速は時速2km とし、船が町に止まっている時間は含まないものとする。
適性検査にはSPI3の他にもいくつかメジャーなものがあります。シェアが高いものとして日本SHL社が開発した玉手箱、GAB、IMAGESがあり、こちらも何回か受検する可能性があるテストです。また、IT業界では、コンピューター適性をはかるための特別なテストCABが使用されることもあり、IT業界希望の人は一度問題を見ておきましょう。