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キャンパスハラスメントコラム 2018年度

「恋する権利」――カトリーヌ・ドヌーブ「口説く権利」(?)の前に(ニュース専修2018年7月号掲載)

中学から高校生だった1960年代後期に使っていた「旺文社学生日記」という日記帳の欄外には、日々の名言、警句が小さな活字で印刷されていた。今でも印象に残っているものに、「恋とは一人のすばらしい女性に出会うこと、そしてそれがただの一人の女にすぎないことを覚(さと)るまでの人生の甘美な休憩時間である」という一文があった。
この言葉を残した人によれば、世の中には「すばらしい女性」などというものは存在しない、すべてはただの幻想にすぎないようである。しかし、そんな言葉を知った後でも、高校生だったぼくは、通学のバスで乗り合わせる女子高生にたびたび恋をした。声をかける勇気もないままに彼女のあとを追って吉祥寺の街を歩いたこともある。
こんな思い出話を書きながらも、キャンパス・ハラスメント対策室員としてあるまじき言動ではないかという自己検閲の気持ちを禁じえないでいる。放課後の城山に登って彼女の家に明かりが灯(とも)るまで遠く眺めていたという「青春の城下町」の高校生の淡い恋心なども、今ではストーカー呼ばわりされかねない。好きになってしまった女の子が自分のことをどう思っているのかだけでも心煩わされるのに、今どきの少年たちは、その恋がハラスメントに該当しないか否かもチェックしなければならない。
今でもあるとしたら「旺文社学生日記」の欄外には、何が書いてあるのだろうか。

 (キャンパス・ハラスメント対策室員・家永 登)

環境の変化にも注意を(ニュース専修2018年5月号掲載)

キャンパス・ハラスメント対策室の室員に任命されて1年、これまではさほど気にすることのなかった「ハラスメント」という言葉が、メディアなどを通していやが応でも耳に入り、意識することが多くなりました。それで感じることは、○○○ハラスメントの「○○○」の種類の多さでしょうか。「パワー」「セクシュアル」「アカデミック」「モラル」「アルコール」「カラオケ」「時短」等々。世の中には様々なハラスメントが蔓延しているようです。こうしたハラスメント関係のニュースにおいて、加害者側の「悪気はなかった」といった発言が伝えられることもありますが、加害者にならないために、普段の言動や振る舞いにも十分な配慮が必要であるということを考えさせられた1年でもありました。
さて、新年度を迎えて1ヵ月半ほどが経ちました。新入生はもちろんのこと、環境が大きく変わったという人も少なくないと思います。環境の変化には、新たな出会いや発見などのすてきな面がある一方で、新たなハラスメントが生じやすい面もあるように思われます。
まずは、大学の構成員一人ひとりが加害者にならないための努力をすることが重要ですが、もしも今、被害を受けながら誰にも相談できず、一人で悩み苦しんでいるなら、キャンパス・ハラスメント対策室が作成しているリーフレット「ハラスメントのないキャンパスへ」を手に取り、そして対策室のドアをノックしてください。ほんの少しだけ勇気をだして。

 (キャンパス・ハラスメント対策室員・佐藤 純子)
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