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キャンパスハラスメントコラム 2017年度

思いやりと寛容(ニュース専修2018年3月号掲載)

誰しも、他人の言動によって不快に感じた経験が少なからずあると思います。何を不快に感じるのか、価値観や時代的風潮によって移ろう対象と、変わらない対象があります。変わらない対象は、時代にあまり左右されることなく、大多数の人が不快と感じる言動が周知されているので、あらかじめ回避することが可能です。一方、かつて普通に受け止められていた言動が、他人を不快にさせる言動に変化したことに気づかない場合、意図せぬところで軋轢(あつれき)が生じ、ハラスメントを招いてしまうことになります。
価値観が多様化した今日、世代間で受け止め方が異なるだけでなく、同じ年代であっても、不快と感じる言動の受け止め方に違いがあります。また、同じ状況で同じ言動であっても、信頼関係がない人からでは、不快と感じてしまうことがありますね。さらに、言葉だけでなく表情や身ぶりを交えた対面の会話に比べ、スマホのような文字に頼る場合、相互の受け止め方にズレが生じてしまい、不快に感じやすいと思ったことはありませんか。
このような現代社会、ハラスメントのない学修環境を作るには、どのように振舞えばよいのでしょう。その答えは1人1人さまざまでしょう。私なら、当たり前のようですが、まずは、自分が他人から受けたくないことは他人にもしないという論語の「恕(ジョ)」にあるように、周りへの思いやり。同時に、自分と異なる考え方を持つ他者の言動に耳を傾ける寛容な心持ではないか、と考えています。

 (キャンパス・ハラスメント対策室員・小林 昭裕)

社会人になる前に準備を(ニュース専修2018年1月号掲載)

今回は企業のハラスメントについて紹介します。日本の企業は200万社を超えていますが、近年ハラスメントが大きな社会問題化していることもあって、どの企業もハラスメント対策を講じてきています。ただ、すでに充実した対策をしている企業もありますが、現実問題として、ハラスメントの相談窓口は設けているが、機能していない、ということを多くの企業人から聞かされます。
大学生活が4年間で終わるのに対して、企業人としての生活は定年まで40年続くので、ハラスメントの影響が解消するまで長期間を要し、転職や勤務変更等、人生設計に大きな狂いが生じるおそれもあります。
また、企業人は学生と異なり、社内の地位も部署も人間関係も複雑になっているので、一度壊れた環境が元に戻らないこともあります。
だから、学生の皆さんにも、社会人・企業人になる前に、今のうちからハラスメントに遭わない対策や、できるだけ被害を軽くする対策を、立てておいていただきたいと願っています。
専修大学キャンパス・ハラスメント対策室では、実際に起きたハラスメント事件の対応のほかに、ハラスメントを未然に防ぐ啓発活動を実施しています。
ですから最も効率的なハラスメント対策として、精神的にも時間的にも余裕のある学生時代に、キャンパス・ハラスメント対策室で実施している啓発活動や説明会に参加していただくことをお勧めします。専修大学の就職課スタッフとして、このことを切にお願いする次第です。
(キャンパス・ハラスメント対策室員・齊藤 公男)

一歩踏み出し、声をあげよう(ニュース専修2017年11月号掲載)

仕事柄、世界各地の研究者や住人と日ごろから親しく付き合っている知人が多く、そうした人たちとの会話の中で、「日本人は、行儀はいいが冷たいというか、底意地の悪い人が結構多いように感じる」と言った人がおり、かなり共感を持って受け入れられました。
冷たいというのは、意図的に傷つけるというよりは困っている人や弱者に無関心という意味です。行儀と人柄どちらが優先かという議論はさておき、最近の世の中を見ると、「他人に迷惑をかけてはいけない」と遠慮し、「面倒だから見て見ぬふり」をする人が増えているように思えます。
日本の外に出るといつも感じますが、日本は世界屈指の便利な国です。自動化が進み、諸システムがスムーズに動き、大多数が同じ言語を話し、犯罪も少ない。最近はスマホ一つでできることも増えています。
しかしこうした便利さは、他者との会話や人付き合いの摩擦を日常生活からあらかじめ取り除き、結果として他者との付き合いから発する不都合や行き違いを修正する能力を私たちから奪いつつあるのではないでしょうか。
便利なことそのものは大変結構です。しかし肌触りのよいコミュニケーションだけを続けていると、どこかで綻びが生じ、人間関係において取り返しのつかない破綻を招きかねません。摩擦を恐れず声に出す。「空気を読め」という言葉がまかり通る日本社会では勇気がいるかもしれませんが、「人間の」社会を作っていくために必要なことではないでしょうか。
 
(キャンパス・ハラスメント対策室員・飯田 巳貴)

パクチーは好き?嫌い?(ニュース専修2017年9月号掲載)

最近、LGBTという文字を目にすることが多くなってきました。みなさんご存知でしょうか?
LGBTとは、【L】レズビアン(女性同性愛者)/【G】ゲイ(男性同性愛者)/【B】バイセクシュアル(両性愛者)/【T】トランスジェンダー(性同一性障がいなど)の頭文字をとった単語で、セクシュアル・マイノリティ(性的少数者)の総称のひとつです。
電通の調査によると、LGBT層に該当すると回答した人は7・6%だそうです。約13人に1人の割合です。これは、左利きの人やAB型の血液型の人とほぼ同数で、かなりの割合です。
数年前に、ある大学でゲイであることを同級生に暴露され、校舎から転落死するという痛ましい事件がありました。
渋谷区で「同性パートナーシップ条例」が成立するなど、多様性が進行しつつある日本において、LGBT層への認知・理解は深まりつつありますが、まだまだ差別されることが多い状況といえます。
私なんかは、パクチーを好きな人もいるし、嫌いな人もいるということと、そんなに違わないことのように思えるのですが、いろいろな考えの人もいるでしょう。
みなさんにお願いしたいのは、自分が理解できないことであっても、まず相手の考えを尊重してほしいということです。難しいことですが、私たち人間ならできると信じています。そうすれば、あらゆる人にとって、この世の中は、もう少し居心地のよい場所になると思うのです。
 
(キャンパス・ハラスメント対策室員・松浦 いずみ)

グレーゾーンへの対応―新室長就任にあたって(ニュース専修2017年7月号掲載)

人はなぜ、他人に嫌がらせや不快なことをして、苦しめるのでしょうか?ハラスメントとは、「人が意図する、しないにかかわらず、他人の人格や人権を犯し、差別的な、不快なあるいは不利益なことをして、苦しめること」といえますが、それは犯罪行為にもなりえます。ここでは教員と学生の間におけるハラスメントについて考えてみましょう。
ハラスメントとなる言動かどうかについては、グレーゾーンがあり、よく問題になることがあります。そして、すぐにマニュアルを作り、対応しようとする傾向がありますが、次のような思考をして、自分の言動を見直すことが、より重要です。①自分は公平・公正に対応しているだろうか②自分の言動について、家族、友人、同僚などに進んで話したくなる事柄か③後で自分自身についてどう感じるだろうか④この振る舞いがメディアに報道されたら、どう見えるだろうか、などの自問自答です。
ハラスメント問題に関するマニュアル作りやコンプライアンス強化による対応(ハードな対応)よりも、より重要で効果のあるのは「相手の人格面への配慮や、相手が学生の場合、人生の先輩として、良き先導者としての振る舞い」(ソフトな対応)」なのです。
ところで、最初の疑問である、「人はなぜ、不正を犯すのか」について、米国の学者はかって3つの要因があると「不正」が生じることを立証しました。それをキャンパス・ハラスメント問題と置き換えて考えると、次の3要因となります。①ハラサー(ハラスメントをする人)に過度のストレス、プレッシャーがあること②ハラサーの都合の良い解釈や理由付け、思い込みがあること③ハラスメントが起きやすい職場環境などが考えられます。
この論理により、例えば教員と学生間のハラスメントを少なくする方策をシンプルに捉えると①教員自身と大学によるストレス・マネジメントの実施②積極的コミュニケーションの実施、一例として、上で見た「もう一人の自分」とのコミュニケーションを図る、次に学生との情報共有を図る(例えば、最初の授業時に学生に対し、いくつかの約束事・方針を丁寧に話す、学生の好ましくない行動に対し、なぜそうしたか、どうすれば治るかの情報共有にウエイトを置く、小さなことでも助言が必要なときは同僚や関係部署に聞くなど)③関係組織でのハラスメント問題への関心や対応の強化、が考えられます。本学のハラスメント対策室では、主に②と③にウエイトを置きハラスメントの防止・啓蒙活動を行っています。
「職場での働きがい」が人生で一番、幸福を感じる時間ということが分かっています。そうなるためにも、我々はハードな対応に依存するよりも、ソフトな対応の重要性と効果を見直しましょう。
 
(キャンパス・ハラスメント対策室長・上田和勇)

ハラスメントのないキャンパスへ(ニュース専修2017年5月号掲載)

『ハラスメントのないキャンパスへ』というリーフレットを読んだことはありますか?
このリーフレットには、「キャンパス・ハラスメントとは」どういうことをいうのか、「キャンパス・ハラスメント相談の流れ」や「加害者にならないためには」などについて、わかりやすく書かれています。どれも専修大学の構成員である学生、教員、職員の誰もが快適に学んだり、研究したり、働いたりしていける場にしていく上で、みなさんに知っていただきたい内容です。
今年も4月には、多くの学生、教職員を専修大学に迎え入れました。
環境が変わり、違った雰囲気になると、人それぞれ感じるところも変わってきます。今まで当たり前だったことが当たり前じゃなく受け取られたり、普通だと思っていたことが受け入れられなかったりすることもあるでしょう。めげたり、しょげたりする時もあるかもしれませんが、知らなかったことで他人を傷つけてしまうことにならないようにしたいですね。
自分に何かあった時または友人達に何かあった時は、キャンパス・ハラスメント対策室に相談してください。リーフレットに連絡先が載っています。
快適な専修大学LIFEを送るために、読んだことがある人もない人もリーフレットに目を通して、ハラスメントのない大学を目指していきましょう。
(キャンパス・ハラスメント対策室員・杉山 千鶴)
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