キャンパスハラスメントコラム 2015年度

ため込まず、相談を。(ニュース専修2016年3月号掲載)

本学では、学内における「ハラスメント(いやがらせ)」とされる行為や言動を、セクシュアル・ハラスメント、アカデミック・ハラスメント、パワー・ハラスメントの三つに大別しています。
大学の授業やゼミ、部活やサークルなどの場では、交流を通じてさまざまな人間関係が生み出され、その中では程度に差はあれ、誤解や摩擦、トラブルが日々起こります。楽しいはずの飲み会やカラオケで、断っているのに「雰囲気を壊す気か」と飲酒や歌うことやお酌を執拗(しつよう)に勧められる。ゼミやアルバイト先で「大学生なら言われなくてもこのぐらい気を利かせて」と貶(おとし)められる。授業で先生が指導してくれない。
これらはハラスメントの一例にすぎませんし、スルースキルを発揮してやり過ごす人もいるかもしれません。被害者の感じ方、程度や状況により、同一の行為でも必ずしもハラスメントと受け取られないこともあります。しかし、受けた側にとって耐えがたく、心身に大きな傷を負うこともあるのです。
被害を受けたと感じたら、まずはキャンパス・ハラスメント対策室に相談してください。しかし、ハラスメントを受けた方が対策室の扉をたたくことを躊躇(ちゅうちょ)するケースは少なくありません。「自分さえ我慢すれば丸く収まる」「大げさだと思われないかな」「加害者にも事情があったに違いない」「親や友人に心配や迷惑をかけたくない」と慮(おもんばか)り、一人で悩んでしまいます。ですが、どうか我慢しないでください。あなたが受けた苦しみ、侮辱、不快感によって、あなたがそれ以上悩まないで済むために対策室があります。対策室には2人の本学職員が常駐し、また教職員17人が相談への対処に当たっています。我慢することはつらいし、苦しい。だから私たちがいます。一緒に解決の道を探していきましょう。

(キャンパス・ハラスメント対策室員 松田 智穂子)

間違った優越感(ニュース専修2016年1月号掲載)

先日退任した厚生労働省の村木厚子前事務次官が、退任のあいさつの中で、次のように言っています。「自分が支える側にいると思っている間違った優越感を非常に実感し、誰でも支えてもらわないといけなくなるということを実感した。」この発言は、平成21年の郵政不正事件(村木氏が虚偽有印公文書作成・同行使罪で起訴され、無罪となった事件)について語ったものです。
私は、この言葉にキャンパス・ハラスメントを抑止するヒントが隠されていると思います。
キャンパス・ハラスメント対策室が平成23年4月に設置されてから、5年になろうとしています。この間、さまざまな相談が寄せられましたが、相談件数は高止まりで推移し、その内容は深刻さを増しています。
その原因はどこにあるのでしょうか。私は、間違った優越感にその一因があると思います。ハラスメント加害者は、自分がハラスメントの被害に遭うかもしれないとはまったく考えないようです。自分が周りの人より優越した立場にあると勘違いしているのです。もちろん、これは大きな間違いです。自分が被害者になっていないのは、たまたま周囲の人に支えられているからに過ぎません。周囲の支えがなくなれば、たちまち被害者になるかもしれない。決して優越した立場にはないのです。このことを想像してほしい。謙虚になって、間違った優越感を実感してほしい。
誰しもハラスメントの被害者になることは望んでいませんので、自分が被害者になるかもしれないと思えば、周りの人たちへの接し方も自ずと変わると思います。

(キャンパス・ハラスメント対策室員 福田 竜也)

教育指導とハラスメントの境界線(ニュース専修2015年11月号掲載)

授業時に学生の態度を注意したいのだが、ハラスメントにあたるのではないか躊躇(ちゅうちょ)してしまうことがある。
実際に、遅刻したことを叱責された学生が教員を訴え、それがハラスメントであると認められた事例が他大学であったと側聞する。そのようなリスクに萎縮することなく、
授業への妨害(私語がうるさく他の学生の邪魔になるなど)を許さない毅然(きぜん)とした態度で講義するための指針について、私見を述べてみたい。
一般的には、他の大多数の受講者から、特定の学生だけを対象とした侮蔑的な言葉や態度(ため息をつく、肩をすくめるなど)で不必要に不快にさせる行為であると認定された場合、ハラスメントの加害者であるとして批判・処断される。逆にいえば、叱責のみでハラスメントであると判断されることはない。また、特定の学生を継続的に叱責した場合でも、その継続的な叱責に正当性(常に遅刻する、いつも私語が多いなど)があれば、ハラスメントとはされない。ただし、学生に注意する場合には、感情的な発言で相手を傷つけたりせず、毅然とした態度で相手に反省を促すことが望ましいのはいうまでもない。なお、以上は筆者の個人的意見であることを付言しておきたい。

(キャンパス・ハラスメント対策室員 本江 渉)

オワハラって知ってますか?(ニュース専修2015年9月号掲載)

最近のマスコミ報道で「オワハラ(就職活動終われハラスメント)」が話題になっています。具体的な内容としては、(1)他社への就職活動を終わらせることを条件に内定を出すと言われる、(2)他社の選考に行けないように、面接や研修を設定される、(3)内定を辞退したら訴えると言われる、などさまざまです。
以前もこのような問題は起きていましたが、今年は就職状況の好転や就活時期の変化もあり、話題になっています。幸いなことに?就職課には、就活中の専大生から深刻な「オワハラ」の報告はほとんどありません。ただ、万一の際に悩むことがないように、この機会にアドバイスをさせていただきます。例えば、「内定誓約書」を出せと言われ、これにサインをしても、後日、内定辞退をすることは法律上問題はありません。ただ、だからといって、もう縁がなくなるのだからなんの連絡もいらないなどと気軽に考えては、後々いろいろなトラブルに発展します。内定を辞退するときには、電話で事前にアポイントをとって、直接企業に伺い、丁寧におわびをしてください。企業は、あなたが今後活躍してくれることを期待して、面接を繰り返し、やっと内定を出したのですから、辞退する際にはあなたも誠意を示さなければなりません。
丁寧に事情を説明すれば、企業も理解してくれ、あなた自身も嫌な思いをしなくてすみます。「オワハラ」で不安を感じたり、困った際には、いつでも就職課に相談に来てください。このハラスメントについては、キャンパス・ハラスメント対策室ではなく、就職課が対応させていただきます。

(キャンパス・ハラスメント対策室員 齊藤 公男)

成熟につながる場にしたい ~新室長就任にあたって~(ニュース専修2015年7月号掲載)

この4月に室長になって最初に私がやったことは、「キャンパス・ハラスメント防止規程」「キャンパス・ハラスメントの防止等に関するガイドライン」の精読です。想定されるケースを頭に浮かべながら、条文を丁寧に読んでいく。とてもよくできている規程であると思います。不明なところは事務局員に尋ねるなかで疑問を氷解しております。併せて他大学のハラスメント防止規程も読んでいます。参考になるところを見つけたいからです。
また、実情の運用に合わせた規程の改定作業も同時に進めております。少しでも良い規程を作ろうとする室員、事務局員の熱情に裏打ちされた作業であり、臨時の「検討委員会」が開かれたりしています。
つぎに、室長になって改めて考えたことは、「社会システムが成熟すると個としての人間は未成熟になる」と指摘した気鋭の精神科医の言葉です。現代社会の陥穽(かんせい)を見抜いた鋭い指摘です。未成熟のままで死を迎えるのかと思うと首筋が寒くなる思いです。青い果実のままで朽ち果てていくイメージでしょうか。円熟とか老成という言葉は死語になり思春期心性だけにしがみつきお迎えが来る。せめて大学というシステムは、個の成熟につながる場、つなげる場であることを願っております。他者に相談するということは恥ずかしいことではなく、成熟のきっかけとなるからです。一人で悩んだり考え込まずにキャンパス・ハラスメント対策室を訪ねてみてください。

(キャンパス・ハラスメント対策室長 村松 励)

コミュニケーションの始まりは挨拶から・・・(ニュース専修2015年5月号掲載)

“おはようございます!!”
私の後輩で、必ず目を見て、明るく元気に挨拶をしてくれる女性がいます。もちろん誰にでも、いつも同じように!その女性の挨拶は、抑揚のない挨拶ではなく、「!」や「♪」などの気持ちが込められているので、ちょうど気分が滅入っていた時などには、一瞬で爽やかな気分になります。そしてその場の雰囲気をも明るくしてくれています。
どんな状況でも「挨拶」は、人間関係におけるコミュニケーションの最初の「扉」だと思います。
そしてコミュニケーションには「礼儀」と相手を「思いやる気持ち」が必要です。自分にとって何気ない一言や良かれと思って取った行動でも、相手にとっては不快に感じる事もあります。誰にでも、気の合う人もいれば合わない人もいて、性格が合う人もいれば合わない人もいます。ただ、そんな時でも元気な「挨拶」によって、友人・先輩後輩・教員の方々と適度なコミュニケーションを取れる「扉」が開かれ、「ハラスメント」とされる問題をも回避できる「きっかけ」になるのではないかと思っています。
大学生活において、時には相手から理不尽な事を言われたり、嫌な態度を取られたと感じる事もあるかと思います。そんな時には、はっきりと自分の考えや思いを言葉などで意思表示して相手に伝え、相手の考えや思いを聴いてみることも大切です。また、逆に自分自身も相手に思いやりのない言葉を発していないか、無愛想な態度を取っていないか立ち止まって見つめ直す気持ちも大切です。
まずは皆さんも元気な「挨拶」から、コミュニケーションの「扉」を開き、一人一人が充実したキャンパスライフを作りあげていけるよう心がけてみてください!

(キャンパス・ハラスメント対策室員 北田 敬子)
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