キャンパスハラスメントコラム 2014年度

文字コミュニケーションは慎重&寛容に(ニュース専修2015年3月号掲載)

スマホ、ネット、メール、SNS……みなさんの多くが日常的に利用されていると思います。仲の良い友達との日々のやり取りはもちろん、世界中の会ったことのない人たちとも簡単にやり取りができ、つながることができる時代です。そしてそのつながりを支えているのが「文字による伝達・コミュニケーション」ではないでしょうか。
瞬時に言葉のやり取りができることなど、便利な点も多い半面、文字によるコミュニケーションはトラブルも多く発生しているようです。文字には表情や声の抑揚がないために、発した言葉が送り手の意図しない意味に受け取られてしまったり、気軽につけた「w(笑)」の一文字で相手に不愉快な思いをさせてしまったり。そして文字での伝達は、往々にして音声会話よりも強い印象で相手に伝わってしまうようです。
最近では「ソーハラ(ソーシャルネットワークハラスメント)」や「オンラインハラスメント」などの言葉も耳にするようになりました。匿名で書き込みのできるネット掲示板やツイッターなどで悪意のある投稿が行われたり、特定の個人が攻撃されたり、またSNS上のグループでのトラブルなど、そのような事例は年々増えているよ
うです。
相手の顔が見えない状況では、つい、面と向かっては言えないようなひどい言葉や、悪意のある言葉を発してしまうこともあるかもしれません。その言葉は、相手の顔を見て言える言葉ですか? 逆に自分が言われたらどんな気持ちになる言葉でしょうか? そして文字での発信は、いつまでも目に見えるかたちで記録に残り続けてしまいます。自分の発した言葉は自分の分身。気遣いを持って相手に届けたいものです。
最後に評論家の荻上チキ氏がSNSの利用について、先日こんな言葉を発信していましたのでご紹介します。「送るときは慎重に・受け取るときは寛容に」

(キャンパス・ハラスメント対策室員 渡辺 紀子)

自分の常識は他人の非常識?(ニュース専修2015年1月号掲載)

世の中にはいろいろな人がいます。学生の立場から見ると、大学という場はほんの数歳の幅の同世代が大多数なので、お互いの考えを理解しやすいと感じているかもしれません。しかし、それでも性別、出身地、家族構成など家庭環境、ほんの少しの年齢差などによって、一人一人のもつ常識は異なってきます。年齢の幅の広い教職員同士や、教職員・学生間ともなれば、ますますその違いは大きくなります。
もう20年近く前になりますが、私が大学入学のために上京する際、父に言われた言葉の一つが「大学生になると服装は自分で決められる。でも、自由だからといって何を着て行っても良いってわけじゃないぞ。TPOというものがあるんだ。ジーンズなんてはいていくなよ」でした。あと数年で古希を迎える父にとってジーンズは「作業着」であって、学校に着て行くようなものではなかったようです。
しかし、今の大学はもちろん、私の頃でさえジーンズはごく普通の服装でしたし、それをとがめる先生もいませんでした。
「大学での服装」一つでも、たとえ父娘であっても、常識に差があります。常識が違えば、当然、面白いと思うことやつらく感じることも変わります。冗談のつもりが相手を悲しませたり、真面目な相談のつもりが軽く流されてしまったりという経験は誰しもあるでしょう。
世の中にはいろいろな人がいます。自分の常識を過信しすぎて人を傷つけることの無いようにしたいものです。

(キャンパス・ハラスメント対策室員 大月 祥子)

はっきり意思表示をしよう!(ニュース専修2014年11月号掲載)

例えばの話です。
飲み会で隣に座っている先輩が、だんだんお酒に酔ってきた様子。声も大きくなり、「これって○○だよな~」なんて言いながら私の肩をたたいて寄りかかってきます。これってハラスメントになるでしょうか?
これが憧れの先輩だったら、不快に思わないかもしれません。むしろちょっとうれしいと思ってしまうかも……。憧れの先輩ではなくても、何とも思わないという人もいるでしょう。
でも、とても不快に感じる人もいます。その人にとっては、ハラスメントなのです。全く同じ行為でも、感じ方はいろいろです。
そして厄介なことに、不快を与えた側の人は、相手が不快に感じていると気づかない場合が多いのです。こちらは困っていると知ってもらうことが重要です。
とはいっても、飲み会の席で「先輩、やめてください!」と言える人ばかりではありません。『こんなこと言ったら雰囲気が悪くなるかも』『逆切れされたらどうしよう』なんて思う人もいるでしょう。
例えば冗談っぽく「先輩、セクハラになりますよ」と言ってみてもいいかもしれません。あるいは、トイレに行くふりをして席を離れるという手もあります。いずれにしても、我慢していないで、意思表示をしましょう。
そして、とても自分の力では解決できないと思うことがありましたら、キャンパス・ハラスメント対策室に相談してください。

(キャンパス・ハラスメント対策室員 松浦 いずみ)

「やめてください」「イヤです」をきっぱりと言いましょう。(ニュース専修2014年9月号掲載)

相手によらず、言うべきときは真剣に言いましょう。そして、話し合うことのできる人間関係が作れるといいですね。
“上“の人に言うのは難しいと思うでしょう。でも、“上“とはどういう立場でしょうか?
大学教師の場合、知的、道徳的に指導することが学校教育法第九章第八十三条で定められています。この指導する立場が“上“です。
教師は学問の指導と同時に、相手の態度が悪いときも指導しましょう。自分の好悪感情に任せた暴言や態度は許されません。指導に応えない人には、冷静に然るべき態度をとるべきです。
授業やゼミを離れた場面では必ずしも“上“ではないと認識しましょう。
職場や学生間の 上司  先輩 も同様です。指導する立場と自分の権力を混同してはいけません。
“上“の人がとるべき態度を理解したところで、いわゆる“下“のあなたはどうしましょうか?
指導には真摯(しんし)に応えましょう。言いなりになることとは違います。
昨年のハラスメント対策室の研修会のビデオをご覧になったでしょうか? 上司の指導をハラスメントと考える若い会社員に、友人が「そうではない」と説明しています。
あなたは間違った被害者意識を持つことはありませんか? ビデオのように、考え方をちょっと変えると自分の気持ちがラクになることがあります。
相手の暴言や理不尽な要求には「やめてください」「イヤです」とはっきり言いましょう。場面によっては相手は“上“の立場ではないと認識しましょう。
あいまいな態度では相手に伝わらず、相手は自分の都合のいいように解釈します。これは、ストーカー対策の番組でも言われています。第三者は「あなたが拒否しなかったではないか」と言ってハラスメントと認めない場合があります。
あなたが態度を明確にしても、あるいは明確にしたために、相手が理不尽な態度をとる場合は、ハラスメント対策室にご相談ください。

(キャンパス・ハラスメント対策室員 三邊 ユリ子)

就職活動とハラスメント(ニュース専修2014年7月号掲載)

4年次生の就職活動が始まって約半年が経過しました。
まだ内定が無い人は、まわりの友人が内定をもらったなどの報告を聞くと「自分も早く(内定が)欲しい」と焦りがちです。
3年次生のみなさんには、就職活動の時期が後ろ倒しされることから企業はできるだけ早い時期に学生との接点を求めて、インターンシップを実施する企業やリクルーターによる学生への接触に力をいれてくる企業が増えると思われます。
そこで、内定が欲しい、またはインターンシップに挑戦したい学生の弱みに付け込んだハラスメントが行われることがあります。特に女子学生は注意が必要です。
面接中に自身の身体的なこと、恋人の有無、性体験などを聞かれる、個人的に会うことを求められるなどさまざまなパターンがあるようです。
このような場面に遭遇すると、冷静な対応は難しいことですが、おかしいと思ったら「それは答える必要があることなのか」と考えてみてください。
もちろん、その場で思わなくても、後で思い出すと「おかしい」と思うこともあるでしょう。そのときは迷わず第三者に相談してください。
相談する場所は学内であればキャンパス・ハラスメント対策室や就職課、学外であれば各地のハローワークや東京労働局雇用均等室などがあげられます。
秘密は必ず守られますので、遠慮なく利用してください。
最後に就職活動中のみなさんへ。求人はまだまだ就職課に届いています。焦らずに自分に合った企業を探すことが一番大事なことですよ。

(キャンパス・ハラスメント対策室員 閑念 文博)

現代用語の豆知識―ハラスメント(ニュース専修2014年5月号掲載)

日本では1980年代末頃からセクシュアル・ハラスメントの問題が一般に知られるようになり、昨今ではいろいろな種類のハラスメントが認識されるようになりました。例えば2013年版『現代用語の基礎知識』に掲載されたものだけでも、上役による部下へのパワー・ハラスメント、大学や研究機関でのアカデミック・ハラスメント、性別を理由になされるジェンダー・ハラスメント、老人いじめなどのシルバー・ハラスメント、年齢による差別であるエイジング・ハラスメント(「おばさん」「おじん」といった呼び方も該当)があります。これ以外にも、モラル・ハラスメント(精神的暴力)、アルコール・ハラスメント(一気飲みなど飲酒の強要)など、ハラスメント関連の言葉は多岐にわたります。
これらの多くは大学でも起こりえます。「キャンパス・ハラスメント対策室」はハラスメントの防止と対応をつかさどっていますので、なんらかのハラスメントで困っている方は一人で悩まずに対策室の相談窓口を活用してください。
さて、このように多々あるハラスメント用語ですが、このうちセクシュアル・ハラスメントとモラル・ハラスメント以外は和製英語です。英語のharassは「しつこく、継続的に、繰り返し苦しめる」という意味です。その語源であるフランス語では、例えば「ゲリラ戦」のことを小規模な攻撃を繰り返すことで打撃を与えるから「ハラスメント戦争」(guerredeharc`element)と言います。「差別」や「いじめ」では十分表せないニュアンスを「ハラスメント」の語は持っているのですね。
ちなみに、ハラスメントは悪意やたくらみによってなされるとは限らず、むしろ加害者に悪気はなく無意識のうちになされることも多いのです。ハラに一物なくてもハラスメントになりえますから、くれぐれもご注意を。

(キャンパス・ハラスメント対策室員 飯沼 健子)
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