機能障害者に対する援助およびサービスに関する法律 

     (Lag (1993:387) om stöd och service till vissa funktionshindradeLSS)

 総 則

 (Inledande bestämmelser)

 第1条 この法律は、次に掲げる者に提供される援助とサービスに関する規定を設ける。

  1.知的機能障害児(utvecklingsstorning)、自閉症(autism)、または自閉症類似の状態(autismliknande tillstånd)にある者

  2.外的障害、または身体的疾患に起因する脳障害による知的機能障害をもっている成年者、または

  3.その他、身体的、精神的な機能障害をもっている者で、その機能障害が明らかにその者の年齢によるものでなく、且つその機能障害によっを行うことが著しく困難で、且つ広範囲に話って他人の援助またはサービスを必要とする者

 

 第2条 各県議会は、第17条の規定によって別段の契約が締結されていない場合、本法第9条第1項の規定に定められている援助とサービスを行わなければならない。

 各コミューンは、第17条の規定によって別段の契約が締結されていない場合、本法第9条第1項第2号乃至第10号に規定されている援助とサービスを行わなければならない。

 第3条 本法において県議会に関して定められている規定は、県議会に所属しないコミューンにも適用される。

 第4条 本法に定められている規定は、本法以外の法律によって個人に与えられている如何なる権利を制限するものではない。

 事業活動の目標と基本方針

 (Verksamhetens mål och allmänna inriktning)

 第5条 本法に定められている事業活動は、本法第1条に定められている者の生活条件の平等化と社会生活への完全な参加を実現することを目的とする。その目標は身体的に機能障害を持っている者が健常者と同じように生きていくできるようにすることにある。

 第6条 本法による事業活動は他の関係団体及び行政機関と協力して実施される。事業活動は身体障害者の独立と人権の尊重を旨として行われなければならない。援助を行う場合、可能な限り、本人の同意と本人の意向に添ってこれを行わなければならない。

 事業所には最前の援助とサービスを提供するために必要な人員を配置しておかなければならない。

 援助を受ける権利(Rätten till insats)

 第7条 本法第1条の規定に記載されている者は、その者が日常生活を送るために必要とする場合で、且つ他の方法をもってしてはその必要を満たすことができない場合、第9条第1項第1号乃至第9号に定められている援助とサービスを受けることができる。本法第1条、第1号、第2号に定められてる者は、同じ条件のもとで、第9条第1項第10号に規定されている援助を受けることができる。

 本人はその援助を通じて最善の生活条件を保障される。援助は継続的、且つ総合的でなければならない。援助は、その援助を受ける者の必要にあったもので、且つ援助を受けるものにとって容易に利用できるように形づくられていなければならない。

 第8条 本法による援助は、援助を欲するものに対してのみ提供される。援助を受ける者が15歳未満の場合、または自らの判断によって援助を求めることができない場合、親権者、後見人、特別代理人、または管理後見人が代わってその援助を申請することができる。

 提供される特別の援助及びサービスの種類(Insatserna för särskilt stöd

  och särskild service)

 第9条 要保護者は本法の規定によって次ぎに掲げる援助及びサービスを受けることができる。

  1.重度で、且つ継続的な機能障害者にとって必要な生活上の助言及びそ    の他の援助

  2.付添補助法(Lag 1993:389) om assistansersättning)の規定によって受給者が受けたる補助金によってカバーできない不足分の補助

  3.付添サービス

  4.見回人補助

  5.在宅看護サービス

  6.短時間の戸外サービス

  7.12歳未満児童の放課後及び休暇中の一時保育

  8.両親以外の住宅を必要とする青少年のための特別のサービスを伴う住宅または家庭への居住

9.成年者のための特別のサービス機能を持っている住居または特別の施設

 10.職業をもっていない、もしくは職業教育を受けていない稼働年齢にある人のための日常活動

 但し、第一項第2号に規定されている援助は、援助を受ける者が65歳を超えている場合には適用されない。

 第1項第5号乃至第8号、及び第10号に定められている援助または成年者のための特別のサービスを伴う住居における援助は看護の中に含まれる。青少年のための特別のサービスを伴う住居における援助及び成年者のための特別のサービスを伴う住居における援助のなかにはレクレーション及び文化的活動を含むものとする。

 第10条 本法の規定によって援助が認められる場合、受給者は話し合いによってその援助計画を設計することを求めることができる。その計画の中で、県議会以外の場所で行われる行事について説明を受けることができる。またその計画は継続的に行われると同時に毎年見直しを行わなければならない。

 県議会、コミューンは策定された計画について相互に報告を行わなければならない。

 第11条 高齢化、病気、長期間服用した薬の副作用、その他それに類する行為によって、あるものがコミューンから本法第9条第1項第2号によって受給した財産を自ら管理することができない場合、コミューンはその費用を被受給者を世話する者に支給することができる。

 第12条 受給者またはその代理人が不正な方法をもって第9条第1項第2号の規定によってコミューンから必要以上の経済的援助を受けた場合、コミューンはその経済援助の返還を命ずることができる。

受給者またはその代理人がその経済的援助が不当に行われていることを知り、もしくはそのことを知ることができた場合、また同じ。

 第13条 政府、または政府の指定する行政機関は第9条第1項第6号乃至第10号に規定されている事業活動に関して、受給者本人の身体、生命の安全を保護するため細則を設けることができる。

 コミューンの特別任務(Särskilda uppgifter för kommunen)

第14条 コミューンは第10条に定められている援助計画が総合的に行われるように努めなければならない。

 第15条 コミューンは次ぎに掲げる任務を負担しなければならない。

   1.法律によって定められいること及び受給者の欲する援助とサービス     を継続して提供すること

   2.第1条に規定されている機能障害者の必要を充足すること

   3.本法に定められている事業活動の目的、方法を知らせること

   4.第1条に規定されている機能障害者が仕事または教育を受けること     ができるよう援助すること

   5.機能障害者のためにレクリーション、文化活動が利用できるよう努力すること

   6.第1条に定められている機能障害者が後見人、特別代理人、管理後見人を必要とする場合、もしくは不要となった場合、後見監督人に報告すること

   7.重度の機能障害を持っている者によって構成されている諸団体に対     する協力

 県議会とコミューンの責任に関する共通規定(Gemensamma bestämmelser om

  landstingens och kommunernas ansvar)

 第16条 コミューンはコミューン内に居住している者に対して本法の規定されている責任を負う。

 第1条に規定されている者がコミューン内に居住することを予定している場合、コミューンはその者から申請があった場合、第9条の規定によってコミューンが提供できる援助の内容を事前に報告しておかなければならない。事前報告に際して本法の規定が適用される。その者が当該コミューン内に居住した場合、コミューンは遅滞なく提供できる援助プランを策定、準備しなければならい。但し、その事前報告の有効期間は、援助を受けることのできる者が援助を受けることのできる日から6ケ月とする。

コミューン内に滞在している者について本法に規定されている援助の必要性が生じた場合、コミューンは直ちに必要な援助を提供しなければならない。

 県議会の責任については、本条に定めるコミューンに関する規定が準用される。

 第17条 県議会及びコミューンは、本法に定められている援助を実現するため、県議会またはコミューンの責任において第三者と援助契約を締結することができる。

県議会及び県議会に所属するコミューンは本法に規定されている任務の一つまたは複数の任務を県議会からコミューンにもしくはその反対にコミューンから県議会に移管することができる。任務の移管が行われた場合、県議会、またはコミューンに関して本法に規定されている事項は事務の移管が行われた県議会またはコミューンに適用される。

 県議会とコミューンとの間に第2項に定められている協議が調った場合、事務の移管を行った者は事務の移管を受けた者に対してその事務の執行に必要な財政的補助を提供しなければならない。県議会及び県議会に所属するコミューンは協議によって本法に規定されている一つまたは複数の事務を相互に移管することができる。契約の締結が行われた場合、本法に規定されている県議会、またはコミューンに関する規定はその事務が移転された県議会またはコミューンに適用される。県議会またはコミューンが第2項に関する契約を行った場合、権限を移管した者は契約によって示されている権限の譲受人にそれに付随する経済的援助を引き渡さなければならない。契約が同じ県に所属する全コミューンとの間に行われた場合で、且つコミューン間のコストの平均化が必要な場合、コミューンは経済的援助を相互に引き渡さなければならない。

 費 用等(Avgifter m.m.)

 第18条 社会保険事務所(allmänna försäkringskassa)の決定によって、付添補助法(Lagen(1993:389) om assistantsersättnong)の規定によって付添補助を受けることのできる者の付添費用はその補助金のなかから徴収される。

 第19条 早期老齢年金もしくは老齢年金の形で国民年金を受給している者またはそれにそれに相当する収入をもっている者の住居費、レクリーション文化活動に参加するために必要な費用は、コミューンによって決定された基本額に基づいて徴収される。但し、その費用はコミューンの負担分を超えることを得ない。コミューンは本人が個人的必要性を満たすために十分な財産を保持することができるよう配慮しなければならない。

 第20条 18歳未満の者が本法の規定によって自分の家庭以外の家庭、ホームにおいて養育されている場合、両親は相当な範囲内でその養育料を負担しなければならない。その場合、コミューンはその子に支払われる扶養料を代理徴収することができる。

 第21条 第18条乃至第20条に規定されている場合を除いて、費用または費用補償金はこの法律に定められている援助のために徴収されない。

委員会(Nämnder)

 第22条 本法に規定されている県議会またコミューンの事業は、県議会によって選任された委員もしくは委員会によって執行される。

私的福祉事業の制限(Enskild verksamhet)

 第23条 何人も県行政府の許可なしに、営業として、第9条第1項第6号乃至第10号に規定されている事業を行ってはならない。営業許可はその事業が行われる県の県行政府によって行われる。県行政府はその事業活動を監督する権限を有する。

 個人事業は、その事業が行われているコミューンにおいて、第22条の規定によって選任された委員または委員会の監督に服する。その任務に対する責任が第17条第2項の規定によって県議会に移転された場合、その事業活動は県議会のその問題を担当する委員会の監督に服する。委員会はその事業を監督する権限を有する。

 第24条 第23条に規定されている個人事業において、重大な欠陥が生じた場合、県行政府はその事業者に対して欠陥の改善を命ずることができる。

 県行政府の命令に従わなかった場合、県行政府はその許可を取り消すことができる。

 監 督(Tillsyn m.m.)

第25条 この法律による事業を監督する主務官庁は社会庁とする。社会庁は事業活動を助成し、それに関する啓発指導を行い、且つ更なる発展に努力しなければならない。

 第26条 県行政府は県内における本法による事業活動を監督し、且つその活動を監視することができる。

 県行政府はまた

   1.県内における事業所に対して助言と報告を行い

   2.コミューンに対して事業活動に対する助言を行い

   3.コミューン、県議会、その他の社会機関と協力を

促進しなければならない。

 異議申立(Överklagande)

 第27条 次ぎの事項に関する場合、第22条に規定されている委員による決定、または県行政府による決定は、地方裁判所に対して異議の申し立てを行うことができる。

   1.第9条に規定されている障害者のための援助に関する場合

   2.第11条に規定されている障害者本人以外の者に対する支払いの場合

   3.第12条に規定されている補助金の取り消し

   4.第16条第2項に規定されている援助に関する受給権の事前通知

   5.第23条に規定されている事業に対する許可

   6.第24条に規定されている許可の取り消しまたは改善命令

 第1項に規定されている事項に関する決定は直ちにその効力を生ずる。県行政府または地方裁判所の決定は、裁判所の判決が確定してからその効力を生ずる。

刑 罰(Straff)

 第28条 故意または過失によって第23条第1項第1号の規定に反した者は罰金に処する。

 守秘義務(Tystnadsplikt)

 第29条 本法の規定によって個人的に援助事業に関与した者は、正当な理由なくしてその業務によって知り得た受給者の秘密を他人に漏らしてはならない。

以 上(1994.5.31)

(菱木昭八朗訳)

 機能障害者福祉法施行に関する法律

Lag (1993:388) om införande av lagen (1993:387) om stod och service till vissa funktionshindrade, LSS

 一般規定

 第1条 ハンデキャップラーゲン(1993:387は1994年1月1日から施行する。ハンデキャップラーゲンの施行に伴って

    1. Lag (1985:568) om särskilda omsorger om psykiskt

      utvecklingsstoda m.fl.

2. Lag (1985:569) om införande av lagen (1985o568) om psykiskt

utvecklingsstorda m.fl.

3. Lagen (1965:136) om elevhem för vissa röreslehindrade

barn m.fl.

 機能障害者に対する補助及びサービスに関する規則

  (Förordning om stöd och service till vissa

    funktionshindrade (1993:1090)

 介護補助法

 (Lag om assistansersättning (1993:389)

総則

 第1条 この法律は機能障害者の介護に必要な費用の補助に関する規定を設けたものである。

 介護法施行規則

 (Förordning om assistansersättning (1993:1091)

総則

第1条

補助申請

 介護補助に関する社会保険庁規則

 (Riksförsäkringsverkets föreskrifter om assistansersättning (RFFS 1993:24)

社会福祉行政法(socialtjänstlagen 1980:620),sol

第20a条、第21a条、第71a

 傷病保険法(Hälso- och sjukvårdslagen (1982:763), HsL

第3条、第18条

リハビリテーション補助規則

Förordning om tillfälligt statsbidrag till utvecklingsinsatyser inom habilitering och rehabilitering (1193:1284)

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