田邉ゼミナール
自学と共学の実践ゼミ:日英通訳コミュニケーションゼミ
英国 Winchester Collegeにて
基本的には通訳者養成法を応用して、英語・日本語両方の言語能力を高め,簡単な通訳ならできるというあたりをゼミの目標としていますが,むろんそれだけではありません。異文化間の橋渡し役に欠かすことのできないコミュニケーション理論,さらには社会・文化・歴史・文学などの一般的な知識の獲得,さらには学習を通しての人間的な魅力づくりといったものも大切な目標にしています。
ゼミIでは,語彙力の養成,音声技能の向上,英→日の訳出法(こなれ訳)に焦点を絞ります。IIでは前期で培われた基礎技能を発展させながら,英→日のこなれ訳,基本的な日→英訳出練習などを経て,逐次通訳の実際,同時通訳の基本へと進みます。授業の具体的な活動は,quick response(瞬間訳出練習),retention(ワーキング・メモリ活用法),speed & compression(高速音声産出法),shadowing(同時リピート練習),こなれ訳(自然なことばで訳出する方法),note-taking (通訳メモ術),summarization(ポイント要約),inference(予測)などのtask(体験型活動)を盛り込み,それらを時事的な題材を通してこなしていく形をとります。
教育方針は「学習者中心」が基本です。目標や成果を自分でポートフォリオ(計画・学習履歴ファイル)にまとめ,目に見える形で自分の学習をチェックします。ゼミ生同士の相互チェックも盛んです。お互いに助け合って,学び続けるという「自学と共学の相互作用」も別の教育方針の柱です。ゼミは月曜日と木曜日に開講中です。随時見学,参加自由です。希望者は当日の昼休みに6号館A-30の研究室に来て下さい。
このゼミを通して,何のために学ぶのか,物事への取り組み方、学ぶことの楽しみなど「学び方」にかかわるものも獲得してほしいと思います。