文学部創立50周年記念事業シンポジウム
「翻訳がひらく未来」
2016年10月01日(土)に文学部50周年記念企画として開催されたシンポジウム
「翻訳がひらく未来」に、英語英米文学科の大久保譲先生が講師としてご登壇されました。
■テーマ:「物語の翻訳、文化の翻訳」
講師:大久保譲(専修大学文学部英語英米文学科准教授)
以下、大久保先生による要旨を掲載します。
19世紀イギリス(スコットランド)の小説家ロバート・ルイス・スティーヴンソンは、
日本では(世界的にも)現在、二重人格を扱った小説『ジーキル博士とハイド氏』の作者として知られています。
しかし、明治時代に初めて日本にスティーヴンソンが紹介されたときには、
むしろ『新アラビアン・ナイト』という小説が中心でした。
『ジーキル博士とハイド氏』が注目されるようになったのは遅く、1920年代に入ってからです。
なぜ明治時代の日本では『ジーキル博士とハイド氏』が受容されなかったのか、
逆になぜ1920年代以降急速に『ジーキル博士とハイド氏』が代表作として認知されるようになったのかについて、考察しました。
専修大学HPのシンポジウム紹介はこちら。