第1回 東アジア世界史研究センター研究会


 2007年度の公開講座・シンポジウムは、初年度ということもあり、「井真成墓誌」研究や日本の遣唐使、留学生そのものを中心としたテーマで行われました。
 本研究会は、プロジェクトのメインテーマである「古代東アジア世界史と留学生」研究の進展を深めるための方法論の模索を行うこと目的としました。
報告@

吉澤 悟 氏(奈良国立博物館 学芸課資料室長)

「正倉院宝物と遣唐使」

正倉院宝物というモノの視点から、文化・技術・知識等の流入において、遣唐使がどのような貢献を果たしたか報告していただきました。
報告A

木村 誠 氏(首都大学東京 都市教養学部教授)

「新羅遣唐使の諸問題―研究の現状と課題」

新羅研究の視点から、新羅→唐への人物移動について、史・資料の所在やそれをめぐる問題、日本・韓国での研究状況などを報告していただきました。
報告B

田中 史生 氏(関東学院大学 経済学部教授)

「遣隋使・遣唐使の〈身体〉―渡来人と留学生―」

〈身体〉という語をキーワードに、遣隋使・遣唐使の役割の変遷を、遣唐使に渡来系氏族出身者の占める割合が減少していくことと関連させて報告していただきました。
全体討論の様子