アジア諸国について横断的、総合的に中小企業を調査研究し、市場経済の重要構成要素である中小企業の経済発展にお ける役割を分析する。その過程で各国経済発展における中小企業の役割の共通性と特殊性を明らかにし、中小企業論の 深化を図る。経済構造、経営組織、生産性分析、金融構造、生産構造等の分野から研究、分析を行う。また統計データ を多用し、計量経済的手法を活用する。本研究の対象国としてはアジアの先進国としての日本とシンガポール、移行経 済の中国とヴェトナム、NIESの韓国、台湾、タイ、マレーシアを計画している。

  アジア諸国の経済発展における中小企業の役割の解明。アジアにおける中小企業の発展性と問題性、国民経済における 役割の解明。中小企業政策の分析、評価。各分野につき3年目までには複数国についての報告書を作成する。最終的に は各国についての報告書とともに、分析の各分野について対象国を通しての国際的な報告書も作成する。

 アジア諸国の中小企業を研究、分析する共通の理論的枠組みの形成し、それを実際の分析に適用することにより実証 して、中小企業研究における諸分野の統一的体系を提示する。 具体的には、アジア諸国での中小企業政策策定及び政策効果評価への貢献がある。またアジア諸国での中小企業研究の ネットワーク構築へ向けて体制の整備を行う。将来的には「アジア中小企業白書」刊行を視野に入れて、その実現への 基礎を作る。

研究要旨

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