多摩区・3大学連携事業の一環として、川崎市多摩区役所の委託を受け、大矢根淳文学部教授(災害社会学)が、「中野島地区における災害・防災に関する事業」に取り組んでいる。
大矢根教授と中野島町会の自主防災組織のメンバーは、数回のワークショップを開き、災害に強いまちづくりを目指している。2月28日には、災害時における地域の課題を発見するため、自らの足で情報収集するためのフィールドワークを行った。
参加者たちは道路、建物、地盤など災害時に課題となり得ることがらや、スーパー・コンビニ、病院、飲食店、工務店といった防災・減災に役立ち得る資源などを地図上に記録しながら、街を歩いた。防災行政において抜けがちな子供の目線も必要ということで、小学生2人も参加した。フィールドワーク終了後、各自のノートや地図に記録した情報を1枚の特大マップに集約しながら議論した。情報を共有した参加者たちは、「防災の視点で歩いてみると、慣れた景色でも違ったものが見えてくる」、「一時集合場所の小学校は、広さ・設備の点で十分か不安に感じた」などと感想を話した。
集まった情報は内容ごと分類・整理して、特大マップに書き加え、情報交換会・意見交換会を行った後、「町会防災マップ」として完成させて、作成方法・過程をまとめた報告書として3月末に刊行する予定である。
大矢根教授は、「『安心・安全なまちづくり』のためには、日常生活の中に防災的意識を醸成していくことが大切だ。その地域特有の地形や歴史・文化、昼夜のまちの状況などをよく知った住民の方々の目線で防災マップを作成し、地域全体での災害対策向上に役立てたい。中野島地区をモデルケースに将来的には、このノウハウを多摩区全体に広げていきたい」と話している。