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総合科目「日本の大学史のなかの専修大学」スタート

変動する社会 大学の役割は − 日高学長が熱い講義

 専修大学の歴史や建学の理念を学ぶ総合科目「日本の大学史のなかの専修大学」(大谷正法学部教授・全18テーマ)が4月から生田キャンパスで始まった。4月24日は日高義博学長が登壇。「建学の精神と大学の未来」と題し社会のなかの大学のあり方を講義、120人が出席し10号館の教室は満席となった。

 専修大学の前身である専修学校は明治13(1880)年に誕生。明治維新後に米国留学を終えた相馬永胤、田尻稲次郎、目賀田種太郎、駒井重格の4人の創立者が、当時例のなかった「法律学と経済学を日本語で」組織的に教える専門学校としてスタート、近代日本の高等教育制度の魁(さきがけ)をなした。

 授業では、専修大学の創立時とその後の発展を検証。学外からもさまざまな分野の講師を招き、本学に学び社会で活躍した卒業生たちにも焦点を当てる。最終回の7月17日の授業では「シンポジウム 大学の過去と未来を語る」を開く。

 日高学長は「大学とはなにか」を問いかけ、社会における大学の役割を、中世の学問体系を出発点にした近世・近代の大学の歩みをたどることで探った。19世紀初頭のナポレオンのドイツ侵攻時、「ベルリンの壁」崩壊時(1989年)、現代のEU社会を例に挙げ、「社会の構造が大きく変わるとき、大学も大きく変わる。そこで大学は、教育の本質的な基盤を持っていないとその波に飲み込まれてしまう」と、社会の変動のなかで大学としてのあり方の重要性を説いた。 

 次に専修大学に主題を移し、4人の創立者が使命としたものを語った。「明治維新後の激動期、市民レベルから社会の骨格を支える有為な人材を育成しようとした。それは、日本社会の価値観や規範意識を、教育によって変えなければ真の近代国家には生まれ変わらないという強い思いがあった」と述べ、専門教育を日本語で行った先駆的な取り組みや創立時の建学の精神に触れ、「創立者たちの専大スピリットは脈々と受け継がれた」と、その後に続く「専大人」の活躍を振り返った。

 さらに、社会は大学に何を求めているかを受け止め、発信力がなくてはならないと、知識基盤社会におけるこれからの大学の役割を強調。研究に裏付けられた教育により、主体的に考え発言する力をはぐくむ。社会の骨格を支える人間性豊かな倫理観のある人材を育成する。「知の発信」により社会のあるべき姿を提示する――など21世紀ビジョン「社会知性の開発」を掲げた専修大学の姿勢を示し、「専修大学で学んでいることに自信と誇りを持ってほしい。大学で学んだことを花開かせるのはこれから(卒業後)であり、皆さんは生涯にわたって大学との絆で結ばれている」と呼びかけた。

 講義を受けた商学部4年次生(男子)は「就職活動の際、専修大学はどんな大学なのかを考えるようになり、講座を受講した。創立者の努力や専修大学の姿を熱っぽく語った学長を身近に感じた」と話した。

 「創立前夜―前近代日本の教育―」(4月17日)「専修大学の創立と発展」(5月8日)などを担当した青木美智男元文学部教授は「大学史を組織的に学ぶのは本学にとって初の試み。講義を通じて専大の歩みを学ぶと同時に、学生たちにアイデンティティーを持ってもらうことや一番弱いとされる近・現代史の知識を学ぶきっかけにもなる」と話している。

 
 

 



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