2007年9月号  
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大学の使命見据え 骨太の改革を推進 

   
 

2期目の日高学長

 9月1日から、2期目に入った日高義博学長は、「教育の現場を直視しながら、活力のある大学、躍動している大学であるようリーダーシップを発揮していく」と抱負を語っている。

 

学長再任に際して

日高義博

 この9月から2期目の学長職に就任いたしました。本学の21世紀ビジョンである「社会知性の開発」を推進し、「学生を基本に据えた大学づくり」を行うというこれまでの基本方針を堅持しながら、本学のさらなる飛躍のために尽力していきたいと思います。

「社会知性開発大学」の特色鮮明に

 これからの3年間は、本学の21世紀における発展にとって極めて重要な時期です。世に魁(さきが)けて高等専門教育に取り組んできた本学としては、大学の使命を見据えた骨太の大学改革をなし遂げ、私学としての存在価値を示していかなければなりません。大学間競争が激化していく中にあっても、大学としての品格を持ちながら、「社会知性開発大学」としての特色を鮮明にしていくことが肝要だと考えています。新学部の設置、神田開講大学院の設置など喫緊の課題が山積みですが、教育の現場を直視しながら、活力のある大学、躍動している大学であるよう、学長としてのリーダーシップを発揮する所存です。

 大学間競争の中で、大学は、個性と特色を出していくことが求められています。専修大学における個性と特色は何か。この問いに答えるには、建学の精神に立ち戻る必要があります。本学は、明治13年(1880年)に創立されました。相馬永胤、田尻稲次郎、目賀田種太郎、駒井重格の4人の創立者たちは、明治維新後、アメリカのコロンビア大学、エール大学、ハーバード大学、ラトガース大学に長期にわたり留学し、帰国後、得意とする分野の経済学、法律学を突破口として、日本語による高等専門教育を行うため、本学の前身である「専修学校」を創立しました。外国から日本の国の形を考えた創立者たちは、高等専門教育を日本語で行うことによって、わが国の人的基盤を整備し、市民社会の屋台骨を支える有為な人材を育成しようとしたのです。

 留学によって得た、最新の知見を社会に還元し、近代法の黎明期(れいめいき)にあった母国日本の発展に寄与しようという思いは、「ソーシャル・サービス」あるいは「報恩奉仕」という言葉でとらえることもできます。他面、日本の国の形を考えて、社会の屋台骨を支える有為な人材を育成するという熱き思いは、価値観が崩れ倫理観が迷走している今日にあっては、「社会知性の開発」という言葉でとらえ直すことができます。21世紀ビジョン「社会知性の開発」は、建学の精神に立ち戻って、本学が果たすべき使命を標語にしたものなのです。研究に裏付けられた教育を行い、社会に出て、建学の精神を花開かせることのできる知力と倫理観を持った人間性豊かな学生を育成することに、本学の教育の特色があると考えます。

 本学は、2009年には創立130年を迎えます。現在、さまざまな創立130年記念事業が展開されています。生田キャンパスには、今年4月に130年記念館(10号館)がオープンしました。また、向ケ丘遊園駅北口に建設中の高層ビルの2階には、08年にはサテライトキャンパスが開設されることになっています。生田キャンパスおよび神田キャンパスの整備・充実は、教育・研究の場として重要な課題であり、計画的かつ継続的に解決していかなければならないと考えています。神田キャンパスについては、できるだけ早く整備計画を練り上げ、年次計画を立てて、都心としての地の利を生かした魅力あるキャンパスにしていくことが、専修大学の活性化の上で重要であると認識しています。

 130年記念事業としては、その他に文化講演会(すでに宮崎、山形、郡山、熊本、徳島で開催。今後も継続)、SI新書の創刊(現在2冊が刊行準備中)、蜂須賀家旧蔵古典籍展示(今年7月から8月に徳島城博物館で実施)、創立者同時代展、記念コンサート等々、多数計画されています。

 09年の創立記念日まで残すところ2年を切りました。校友、育友を含め、オール専修の力の結集が必要です。オール専修の絆(きずな)を強いものにするためにも、学長としては、インパクトのある130年記念事業を展開し、活力ある本学の姿を社会に示していく責任があると考えています。

― 略歴と横顔 ―

 1948年宮崎県生まれ。70年専修大学法学部卒業。75年明治学院大学大学院法学研究科博士課程単位取得退学。同年専修大学法学部専任講師。77年助教授。84年教授。2004年法科大学院教授。同年9月専修大学長に就任。06年11月学校法人専修大学理事長に就任。専攻は刑法学。法学博士。

 学内では、今村法律研究室長、法学部長など、学外では、司法試験考査委員、法制審議会臨時委員などを歴任。

 『不真正不作為犯の理論』(慶応通信)、『刑法における錯誤論の新展開』(成文堂)、『違法性の基礎理論』(イウス出版)など著書、論文、翻訳、エッセー多数。

 80年から2年間、ドイツのトリーア大学留学。91年から1年間、同大学法学部客員教授。趣味は居合道(五段)のほか、尺八(琴古流名取)、木版画。座右の銘は、「畏(おそ)れず、怯(ひる)まず、凛(りん)として生きる」。

 

 
 

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