2006年8月号  
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    [6面]  
 

≪学部発信≫

   
 

ネットワーク情報学部

   
 

実社会で通用するものを 学生達が切り開いてきた

 7月のある暑い日、多摩区の登戸小学校の教室に、三十数人の小学5年生と、50人を超える大学2年次生が集合した。大学生が制作したハガキ大のカードやウェブサイトなどのコンテンツを小学生に見てもらおうというのだ。今年度前期のCD(コンテンツデザイン)基礎演習では、FIELD LIBRARYと題して、生田緑地で発見できる自然に関する興味深い出来事を取り上げ、自然への理解を深めてもらうことを目的にコンテンツを制作した。

  3人のグループごとに、生田緑地でフィールドワークを行い、アイデアを出し合い、テーマを設定して制作を進めてきた。1本の木に集まる鳥や虫を取り上げたり、地層に着目したり、植物を使った昔ながらの遊び方を紹介するなど、多彩なコンテンツが出来上がった。ユーザーである小学生が、実際にそのコンテンツを見てどう反応するか、期待通りに自然への興味を深めてくれるだろうか。短い時間ではあったが、小学生も大学生も、真剣にやりとりをすることができた。ユーザーの反応を目の前で受け止める、これによってコンテンツ制作の意義や困難さを、学生はしっかりと学ぶことができたはずだ。

プロセス重視の学習

  各コースの基礎・総合演習は、2年次生の基幹科目である。CDコースの場合、バックグラウンドの異なる7人の教員が、議論をしながら毎年内容の改定を重ねてきた。特に重視しているのは、コンテンツ制作のプロセスだ。ターゲットユーザーを想定した企画立案、フィールドワークによる調査、グループワークでの協力と責任、ユーザーテストによる評価、そしてリフレクション。そうしたプロセス全体を経験することで、目標達成のための個々のステップのつながりが明確になる。CDコースに限らず、ネットワーク情報学部の学びは、知識やスキルの習得だけが目的ではない。それらを応用して、実際に社会で通用するものを目指している。産官学連携を推進したり、さまざまな発表の場を設けたりしているのもそのためだ。社会とつながる学びの意義を学生自らが意識をし、そういう学びの面白さと責任の重さの両方を学生たちが自覚したとき、本当の意味で学びが始まる。

「学び」の先を目指す

  プロジェクトや卒業制作の発表会が充実してきたのを受けて、7月23日に、はじめてオープンキャンパスで学部フェアを開いた。学生たちの成果を見て学部を知ってもらおう、というわけだ。2〜4年次生まで、十数グループが展示に参加した。教員が参加者を募るスペース配分を決めれば、展示の準備や来場者への説明は、学生に任せて心配ないくらい、学生たちは発表がうまくなっている。実は、自分たちの成果を積極的に世に問う場を最初に切り開いたのは学生だった。1期生の有志が卒業を前に自主的に開いた「コウサ展」は、後輩によって引き継がれ、来年3回目を迎える。

  学ぶだけ、作るだけに終わらない、世に問うことが学びの先にある、それがネットワーク情報学部の教員と学生が目指しているものである。

(山下 清美)

 

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