2023.07.17 Mon
生物科学科トピックス一覧

【生物科学科】海洋生物を観察!野外生物実習が実施されました ~渡波海岸~

 理工学部生物科学科の1年次生を対象に、豊かな自然環境の中で生物学の体験と知識を養う「野外生物実習」が行われました。渡波海岸に於いて潮間帯の生物分布調査を実施しましたので実習の様子を紹介します。
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 この日は風が強いものの好天に恵まれ絶好の調査日和となりました。調査の内容は、岩礁域潮間帯を1)潮上帯(満潮時でも海中に没することはない(最高高潮面よりも上)が、波しぶきを受けて濡れるエリア)、2)潮間帯上部、3)潮間帯中部、そして4)潮間帯下部(これらの2)〜4)は、満潮時には海中に没するが、干潮時には海面の上に露出するエリアで、海面からの深さが異なっている)の4つのエリアに区分して、それぞれの場所においてコドラート(方形枠)を置き、枠内にいる固着生物の種類を調べそれぞれの種の被覆度を記録しました。
 1)の潮上帯は生物の種類も数も少ないという結果でした。腹足類のタマキビの仲間と少数の小型のフジツボが観察されました。2)〜4)の潮間帯では、二枚貝類のマガキが最も多く見られました。2)の潮間帯上部ではマガキの殻の上には多数のフジツボが付着し、また3)の潮間帯中部では二枚貝類のムラサキインコガイも多く観察されました。このように、潮間帯全体に広がる種とともに、海面からの深さによって生息する生物の種類が変わることが確かめられました。
 普段の授業ではおとなしい学生が実習ではとても活発であったり、腹足類(いわゆる巻貝)の知識が豊富な学生がいたりと、新しい発見もあり、とても楽しく観察できました。
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【参加した学生のコメント】

■鈴木 琢真さん(生物科学科1年次・福島東稜高等学校出身)
 生物を実際に見て触り感じることができてたのしかったです。とくに今回の実習は海岸ということもあり、森や川には見られないような生物が豊富でテンションが上がってしまいました。カニやゴカイはせまいすきまにいたり、石をひっくりかえせばエビなど海岸ひとつでたくさんの生物がいることには感激でした。こうやって実習を通して改めて生物は人の身近に存在していると分からされました。

■柳川 勇雅さん(生物科学科1年次・宮城県中新田高等学校出身)
 実際の海に行って分布や海そうなどの種類を調べるなどのことを本格的に実習という形でやるのが初めてで、とても楽しかったです。先生から貝の名前や特性を教えてもらったり、自分でいろいろな海そうを探してみたりと、調べたいことがたくさんあって終始楽しかったです。