2021.06.24 Thu
理工学部TOPICS

【食環境学科・生物科学科】「水質環境工学」フィールド観察

 

 6月19日(土)食環境学科と生物科学科3・4年次生が水質環境工学の特別講義として、フィールド観察調査から調査試料の顕微鏡観察を行いました。
 この日の講義は「現実の生態ピラミッドに入って触れ調べる」というテーマでスタートしました。
 食環境学科高崎みつる教授によると、【学内にある水位調整池は、出水時以外干出する設計になるが、建学後の地盤沈下で常時湛水し池になっている。
この池は、日本の大河川中最も勾配が緩く、大陸河川のような性質を持つ「北上川」と水路を経て繋がる「ワンド」で、とても特殊な水域です。
日本全国で「ワンド」を学内に持つ大学・学校や研究所は、世界的にも(研究例はほとんど)見当たらず、海水と淡水に両方の性格を併せ持つ極めて貴重な大学『資源』】ということです。
 参加した学生たちは、石巻専修大学の自然に囲まれた環境の中で学ぶ楽しさを感じていました。この池には様々な生態系が生息していたことがわかり、これからの調査にも興味を示していました。
CIMG3958調査試料の採取
CIMG3999顕微鏡観察

【学生のコメント】

高山 遼輝さん 生物科学科4年次・第一学院(高萩校)出身
教科書通りの答えがない、これまでの常識を疑うような内容で、他の授業にはない魅力を感じました。分からない点が多く、調べようという意欲が湧きました。これまで学んできた知識を活用する力が問われ、自己実現につながる体験でした。

平田 智士さん(生物科学科3年次・山形県東桜学館高校出身)
旧北上川とつながっていて常に水が存在する「ワンド」実習を行い、アオミドロや植物プランクトンを餌とするギンブナとシナヌマエビの生息を確認しました。フナやウナギの食性調査を想定していましたが、大型捕食者が確認できなかったのでできませんでした。今後は、異なる条件下での調査を重ね、生物の食物関係について考察を深めたいです。

後藤 希さん(生物科学科3年次・山形県霞城学園高校出身)
学内の水位調整池は、長さ70m、幅40~10mと湖や湾に比べて小さい「ワンド」ですが、調査結果には理解や説明ができない箇所がありました。植物プランクトンの生産から分解そして魚やエビなどの高次生産まで、小さな「ワンド」の中でも食物連鎖の変化が大きいことに驚きました。
CIMG4013貯水池の魚たち①
CIMG3945貯水池の魚たち②