人間文化学科の特色ある授業
「メディアアート論

担当教員 人間学部 教授 松﨑 俊之
履修年次 4年次前期 選択科目

本授業の目的は、芸術哲学の立場から、メディアアート(コンピュータ・テクノロジーにもとづくあらたな芸術表現)がもたらした芸術のあらたな可能性を探ることにあります。
授業では、まず芸術とメディア(表現媒体)との関係について歴史的に概観したうえで、20世紀末に出現した「コンピュータ・アート」を取り上げ、その諸特徴に注目しつつ主要な作例を具体的に検討することで、メディアアートが拓くあらたな「芸術」概念についての理解を深めます。またメディアアートとビデオゲームとの関係、メタバースが拓く芸術の可能性についても論じます。



メディアアート論3
【学生のコメント】
 
後藤 めぐみさん(人間学部人間文化学科4年次・宮城県石巻市立桜坂高等学校出身)
この講義をとおして、アートに関する知識を深め、自分のなかでアートへの関心をより深めることができました。講義のなかでとくに興味を覚えたテーマは、「メタバースが拓く芸術のあらたな可能性」というもので、いま話題の「メタバース」について、それが芸術活動にあらたな展開をもたらしつつあるという指摘がとくに印象に残りました。
 
桜井 里子さん(人間学部人間文化学科4年次・宮城県石巻商業高等学校出身)

この講義をとおして「メディアアート」という名称のなかの「メディア」は「芸術表現のための媒体」を意味することを知りました。また、芸術表現メディアには、声楽や舞踊といった身体メディアと絵画や彫刻といった物質メディアの二種のものがあることもを学びました。講義のなかでとくに印象に残ったのは、メタバースについての説明です。自分のアバターをつくって他者とコミュニケーションをおこなうことや、メタバース内での芸術活動や作品の売買など、メタバースが無限の可能性をもつ点に大きな魅力を感じました。
 
鈴木 翠さん(人間学部人間文化学科4年次・宮城県気仙沼高等学校出身)
バーチャル・リアリティは、しばしば「仮想現実」と訳されますが、私はその定義についてあまりよく理解していませんでした。この講義をとおして、バーチャル・リアリティとは「現実と同じような効果が得られれば現実と見なされるもの」であることを知りました。また、「メタバース」という言葉の意味もよく理解できていませんでしたが、講義をとおしてそれが「現実世界を超越した世界」を意味することを知りました。バーチャル・リアリティもメタバースもここ数年来よく耳にするようになった言葉なので、その本来の意味を知り、その内容を自分のなかで整理して捉えることができてよかったと思います。


メディアアート1メタバースについても取り上げます
メディアアート論2コンピュータアートの芸術としての可能性を探ります