専修大学ネットワーク情報学部設置準備委員会
経営学部情報管理学科(入学定員120名、収容定員480名)を、手続規則第6条改組によって、ネットワーク情報学部ネットワーク情報学科へと改組転換します。ネットワーク情報学部ネットワーク情報学科は、入学定員240名、収容定員960名とします。
経営学部情報管理学科は、『経営学の理論体系を踏まえた上で、MIS(Management Information System)機構の実践展開に役立つ知識、技術を教授し、従来、理工科系学部出身者によっても、一般的な経営学専攻者によっても未だ充分には満たされない各部門の情報管理技術者を養成すること』を意図して昭和47年4月に設置されました。当時において、この種の学科の設置は極めて先進的であり、経済・経営系における情報教育の先駆けとして産業界の情報化を担う人材を育成し、社会的要請に応えてきました。
経営学部情報管理学科設立当時のコンピュータシステムは、企業内業務処理を主たる目的としており、情報はメインフレームを頂点として構成されるクローズドなシステムにおいて集中的に管理されるべき対象でした。しかしながら、90年代以降の急激なコンピュータネットワークの普及は、個人と情報との関わり方を根本的に変貌させ、情報の前に万人が平等なネットワーク型情報社会を誕生させようとしています。このことは、情報の扱いにおける焦点が、「集中的な管理」から「ネットワークによる交換」へと遷移しようとしていることを意味します。
ネットワーク型情報社会においては、個人の立場から情報を活用することにより生活の豊かさを追求すると同時に、ネットワークを通じて自己実現を図りたいという社会的欲求が高まってきます。そのため企業情報システムの運用においても、そのような個人の行動を意識した技術的展開を行わざるを得ません。「すべての学生に企業内業務を理解させた上で、そのコンピュータ処理を目的としたコンピュータ教育を行う」という従来型の経済・経営系的情報教育ではこのような環境変化に対応することは困難です。現在、多くの学生の興味は、まず情報技術と触れ合うことにあります。従って、すべての学生に情報技術に関する基礎的な教育を行った上で、各人の志向に応じて、専門的なプログラミングや、多様なデジタルコンテンツの制作、あるいは情報の高度な利用法などを系統的に習得させるべきです。
来るべきネットワーク型情報社会に適応できる広範な知識・技術を有する創造的な人材を養成するためには、対象とする「情報」の領域を広げ、現在の経営学部情報管理学科で行われている教育システムを再構成しなければなりません。そのため、経営学部情報管理学科を改組転換しネットワーク情報学部として、新たな一歩を踏み出す必要があります。
ネットワーク情報学部は、「情報の創造・生産、伝達・流通、蓄積・管理、収集・検索・利用」のあらゆる過程を包括的・体系的に教育するシステムを構築し、ソフトウェアの応用技術に代表される技術的側面に加えて、情報自体の質の向上にも貢献できる高度情報技術者を育成することを目的とします。
学部の教育目標と学生の将来志向性および学習ニーズとの調和を図るため、情報の技術的側面(要素技術、応用技術)と人間的側面(個人、組織、社会)とに留意した以下の3コースを設置し、学生を2年次より各コースへ配属します。
情報化社会への個人の関わりを重視した教育を行い、情報技術を駆使できる情報エキスパートを育成します。このエキスパートは、情報発信の支援や、SOHOの担い手などに必要とされる最新のエンドユーザコンピューティング能力を有しており、システムアドミニストレータなどの資格を取得することも容易でしょう。また、高校等の教育現場において、教育の情報化を推進できる人材として貢献することができるでしょう。
情報化社会における技術を重視した教育を行い、組織に必要な情報システムの開発・提案を行える人材(高度情報処理技術者)を育成します。これらの人材は、組織・個人の要求を的確に聞き出し、エンドユーザーの立場に立ってシステム化を推進することのできる利用者指向の企業情報システムの担い手となるでしょう。本コースは情報処理技術者試験第1種の標準カリキュラムのほとんどをカバーしており、在学中に情報処理技術者第2種および第1種資格を取得することも可能でしょう。
情報化社会における組織の側面を重視した教育を行い、組織が直面する問題解決に必要とされる戦略的意思決定を行うことのできる人材を育成します。これらの人材は、膨大な情報の中から求められるものを検索・収集する能力を備え、それらを用いて数理モデルなどによる分析を行った上で、解決案を提示することができるでしょう。情報化された企業社会において情報知識・技術を有するIT担当者やシステムエンジニアとして中核的な役割を果たすことになるでしょう。