スウェーデン・性の転換に関する法律
（Lag (1972:119) om fastställande av könstillhörighet i vissa fall
1972年4月21公布
］第１条 子どもの頃から国民登録基本台帳
(folkbokföringen)に登録されている性以外の性に属することを経験し、且つ長期間、その性によって生活し、将来ともに、そのような性によって生きて行こうとする者は、自らの申請によって、国民登録基本台帳に登録されている性と異なる性に属することを変更することができる。第２条の規定によって、過去にその申請が行われている場合であっても、その申請を拒否することができない。前項の規定による変更
(fastställelse)は、申請者が１８歳に達している場合で、且つ断種手術(sterilisering)が行われて、またはその他の理由によって申請者が生殖能力(fortplantningsformåga)を有しない場合においてのみ、認められる。（１９９１年法律第５１４号により改正）第２条 性器の奇形
(missbildning av könsorganen)によって、本人が自己の帰属する性について疑問をもっている場合、性の変更が本人の性的役割の発展(utvecklingen av könsrollen)と一致し、且つ整形手術を行うことによって、性器が本人の欲する性により一致するとき、および性器の整形手術を行わなくとも、性の帰属が本人の身体的状況と著しく一致しているとき、本人は、申請によって第一条に規定されている性の変更を求めることができる。前項に規定されている申請が１８歳に達した者を対象としている場合、または１８歳の未満の者であっても、何人の監護に服していない者を対象としている場合、その申請は、本人自身によって行われる。その他の場合にあっては、申請は監護者
(vårdnadshavare)によって行われる。その申請対象が１２歳以上の子供の場合、申請は本人の同意があった場合においてのみ行うことができる。第３条 第１条または第２条に規定されている性の変更は、スウェーデンの国籍を有している未婚の者についてのみ行うことができる。
第４条 ある者が第１条または第２条の規定によって、自己の性の変更を求めようとする場合、特別の許可を得て、性の転換手術を受けることができる。性の転換手術に対する許可は、性の変更の条件を具備している場合においてのみこれを与えることができる。
第１条または第２条の規定により、性の変更が認められた場合、特別の許可を得て、生殖腺
(könskörtlarna)を切除することができる。ある者が第１条の規定によって性の変更を申請した者が、不妊手術に求められている要件の他に、変更の条件が具備している場合、また同様である。特別の事由がある場合、申請者が２３歳未満の場合であってもその許可を与えることができる。第１項による許可申請は、性の変更を求める者自身によって行われる。第２条第２項後段の規定が同様に適用される。
第２項による許可申請は、手術を欲する者によって行われる。
許可が与えらられたとき、特に担当医師の指定が行われていない場合、整形手術は医師の勤務している病院において行われる。
不妊手術または去勢手術
(sterilisering och kastrering)については、特別法の規定に従う。（１９９３年法律第１２８５号により改正）第５条 第１条または第２条に規定されている性の変更の問題、もしくは第４条に規定されている許可に関する問題は、社会庁によって審理される。
第６条 本法による社会庁の決定
(socialstyrelsens beslut)に対する異議の申し立ては、普通行政裁判所(förvaltningsdomstolen)に対してこれを行うことができる。高等行政裁判所(Kammarrätten)に対して異議の申し立てを行なう場合、審理許可(prövningstillstånd)を受けなければならない。（１９９５年法律第２３号により改正）第７条 本法の規定によって事件に関係した者は、正当な理由なしに、その際、入手した他人の秘密を第三者に漏らしてはならない。
公務員については、秘密保護法
(Sekretesslagen (1980:100)の規定が適用される。（１９８０年法律第２１４号により改正）第８条 本法の規定に反して、故意、過失
(uppsåtligen eller oaktsamhet)によって第四条に規定されている手術を行った場合、刑法上、処罰の対象とならない場合であっても、罰金(böte)または６年以下の懲役(fängelse)に処する。以
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